http://kumanichi.com/news/local/main/20130111002.shtml
民主党政権下でダム事業の見直し対象となり、昨年12月に事業
継続が決まった国営立野ダム建設事業(南阿蘇村、大津町)で、国
土交通省が2013年度政府予算案の概算要求に本体工事に向けた
予算を盛り込むことで最終調整していることが10日、分かった。
立野ダムは1983年に事業着手。総事業費917億円で、残事
業費は491億円となっている。基礎掘削などダム本体工事は着手
しておらず、民主党政権に移行した2009年以降は工事用道路の
補修などにとどまっていた。国交省は計上額の詰めを急いでいる。
立野ダムは民主党政権が検証対象とした全国83ダム事業の一つ。
事業主体の国交省九州地方整備局は11年1月から検証作業に着手
し、昨年9月、ダム案が最も有利とする検証結果を提示した。
同12月、羽田雄一郎国交相(当時)は検証結果や外部の事業評
価監視委員会、流域7市町村、蒲島郁夫知事の意見を聴くなどの手
続きを経て、事業継続を最終判断していた。「国土強靱[きょうじ
ん]化」で公共事業の拡充を打ち出した自民党政権が発足し、前政
権の方針を踏襲する判断をしたとみられる。
ただ、環境への影響などから一部の地元団体が建設反対を訴えて
いる。(原大祐)
【写真】白川の立野ダム建設予定地を上流側より望む=南阿蘇村、
左は大津町