3/8up: 来たる3月12日、県知事あてに「県財政を圧迫する立野ダム計画中止を求める要望書」を提出します。

来たる3月12日、県知事あてに
「県財政を圧迫する立野ダム計画中止を求める要望書」
を提出します。
当日は10時半に県庁1階ロビーに集合です。
今のところ、中島さん以下3名程度は行ける模様です。
ご都合がつかれる方は、ぜひご参加ください。

●日時 3月12日(月)午前11時
●場所 熊本県庁10階1003会議室
●連絡先 中島康 熊本市島崎4丁目5-13
     電話 090-2505-3880
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2012年3月12日
熊本県知事  蒲島郁夫 様
                  立野ダムと白川流域の自然を考える県民の会(準備会)
                        連絡先 中島 康  熊本市島崎4丁目5-13
                        電話 090-2505-3880 FAX
096-354-2966

県財政を圧迫する
立野ダム計画中止を求める要望書
~世界遺産登録をめざす阿蘇に、高さ90mの巨大ダムはいりません~

 貴職におかれましては、「阿蘇くじゅう国立公園」の豊かな自然環境の保全、日本一の地下水都市・熊本の地下水の保全、そして白川流域の災害対策などに常日頃からご配慮くださっていることに、心から感謝申し上げます。昨年12月26日に貴職あてに提出いたしました「立野ダム計画および阿蘇と白川流域の自然保護に関する要望書」をお読みいただいていることと思います。

 立野ダムは、阿蘇外輪山(カルデラ)の唯一の切れ目、白川・黒川合流点のすぐ下流の立野峡谷(南阿蘇村・大津町)に国土交通省が計画した、高さ約90mの洪水調節専用の穴あきダムです。洪水時の白川の水は多くの火山灰を含みます。白川にダムを造っても、土砂や火山灰で早い段階で埋まってしまうことは明らかです。しかし、国土交通省は立野ダムの堆砂容量を明らかにしておらず、ホームページ等の資料にも全く記載されていません。

 平成12年頃の建設省(当時)の資料では堆砂容量230万m3だったのが、平成16年1月の資料では、堆砂容量150万m3、今年1月に大河原雅子議員事務所を通して公開された国土交通省の資料では堆砂容量60万m3(有効貯水容量10,100 千
m3-洪水調節9,500 千m3)と読み取れます。つまり、同じサイズのダムの堆砂容量を約4分の1にまで減らしていることを、国土交通省は公表していないのです。極めてずさんと言わざるをえません。

 また、立野ダムの総事業費は、平成23年度評価で、当初予算の2倍以上の905億円に膨れ上がりました。河川法第三章の第59条と第60条によると、立野ダムの総事業費の3割は熊本県が負担することになります。熊本県の負担額は905億円の3割、約271億円ということになります。つまり、県民1人あたり約15000円を立野ダムに負担することになります。川辺川ダムなどの例を考えるとさらに事業費が膨らむことが容易に考えられます。この財政難の中、許されることではありません。

 「立野ダム建設事業の関係地方公共団体からなる検討の場」に熊本県も参加していますが、「できるだけダムにたよらない治水」への政策転換を進めるとの考えに基づき検討が進められていることはご承知のことと思います。熊本県の財政を圧迫し、熊本県民に膨大な負担を強い、環境への影響が甚大な割には治水効果が非常に小さい立野ダム建設を選ぶのではなく、より有効な治水対策を熊本県としても選択すべきです。

 県内の1級河川でダムがないのは白川だけです。コンクリートのダムをつくるのではなく、阿蘇の草原を守り、白川中流域の農業を守ることが、白川の治水や熊本の地下水の保全にもつながります。立野ダム建設中止を含め以下2点を要望します。

 1.「立野ダム建設事業の関係地方公共団体からなる検討の場」で、ダム以外の治水対策を選択すること
   を熊本県の意見とすること。

 2.「立野ダム建設事業の関係地方公共団体からなる検討の場」の傍聴を求める住民に対し、少なくとも
   1週間前には開催日時等を通知するよう、国土交通省に要請すること。
                                           以上

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緒方紀郎
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