昨日の毎日新聞1面に続き、各紙が阿蘇・立野峡谷の柱状節理が破壊された記事を掲載しました。この柱状節理を見ることができる対岸や長陽大橋は、熊本地震後これまで立ち入り禁止とされ、この柱状節理の破壊を長陽大橋の開通まで住民は知ることができませんでした。この破壊された柱状節理も立野ダム水没予定地です。事業者である国交省は住民の質問に答えず「ホームページを見ろ」というばかり。説明会さえ1度も開かぬうちに世界ジオパーク・阿蘇の貴重な地質遺産を破壊するという蛮行を行っていたのです。本日の毎日新聞余禄、熊日、西日本、朝日、読売の各新聞記事を添付します。
しかし、「掘削されたのは柱状節理全体のごく一部」等とのコメントを載せていた新聞もあり、驚きました。きちんと見える立野峡谷の柱状節理は、今回破壊された白川・黒川合流点近くと、立野ダム本体予定地右岸の2か所しかないことを、知っていないのでしょうね!
https://youtu.be/H5TgRmVFSUw
以下、RKKニュースです。
新阿蘇大橋復旧工事でジオパークの一部破損
2017年09月14日 17:49 現在
新しい阿蘇大橋の架け替え工事で独特の景観を持つ立野峡谷の柱状節理が壊されていたことがわかりました。現在、国土交通省は熊本地震で崩落した阿蘇大橋を下流に架け替える復旧工事を行っています。この工事に伴い、立野峡谷の柱状節理がおよそ100メートルにわたって壊されていたことがわかりました。柱状節理とは阿蘇の溶岩が柱状に固まったもので、独特の自然景観としてユネスコに指定されている阿蘇ジオパークの一部としても見所となっています。工事を担当している国の復興事務所によりますと「阿蘇大橋の工事用道路の整備のために掘削したが工事についてはその都度、県と調整をしながらすすめていた」としています。一方、熊本県側は「国から、柱状節理について事前の協議はなかった」と話しています。柱状節理の一部が破壊されたことについて、阿蘇ジオパーク推進協議会の事務局は「柱状節理の厚さは100メートルほどあるため表層を除去すれば問題ないのではないか」としています。なお世界ジオパークは4年ごとに再認定の審査があり、問題があれば「改善」などが求められるということです。