一昨日から九州北部での記録的な豪雨が大きな被害をもたらしています。今朝の熊日一面を見ると、朝倉市の水路は流木などで埋め尽くされています。
5年前の九州北部豪雨で、阿蘇では400か所以上の土砂崩れがありました。阿蘇カルデラ内で発生した流木は全て立野を通り白川を流下します。朝倉市の写真とは比較にならないくらい大量の流木が立野を通ったはずです。もし立野ダムがあったなら、幅5mしかない立野ダムの穴(放流孔)はたちまち流木でふさがり、立野ダムは洪水調節不能の非常に危険な状態になっていたのは明らかです。
明日、7月8日のシンポジウムでは、国土交通省で河川行政一筋に取り組まれてきた宮本博司さんをお招きし、「想定外とダム」というタイトルで講演をお願いしています。すばらしい話が聞けると思います。是非ご参加ください。
■九州北部豪雨5周年シンポジウム「白川と球磨川の安全を考える」
~立野ダム・川辺川ダムと河川改修はどうなっているのか?~
●日時 7月8日(土) 午後6:30開会
●場所 パレア会議室1(鶴屋東館9階) 熊本市中央区手取本町8番9号
●講演 「想定外とダム」宮本博司氏(元国土交通省近畿地方整備局淀川河川事務所長)
●宮本博司さんプロフィール:1978年に旧建設省に入り、河川開発課課長補佐などを経て、苫田ダム、長良川河口堰の所長などを歴任。その後、国交省近畿地方整備局淀川河川事務所長として淀川水系流域委員会の立ち上げに尽力。同局河川部長をへて本省河川局防災課長を最後に2006年辞職されました。