新潟大学名誉教授(河川工学・土木史)の大熊孝先生をお招きし、立野ダム建設と白川の安全、そして日本人の伝統的自然観と治水のあり方について考えたいと思います。今回の西日本豪雨についても検証します。どなたでも参加できます。是非ご参加ください。まわりの方に参加を呼び掛けてください!
■九州北部豪雨6周年「立野ダムと白川の安全を考えるシンポジウム」
●日時 7月22日(日)18:30
●場所 熊本市中央区・パレアホール(鶴屋東館10階)
●講演 「日本人の伝統的自然観と治水のあり方」講師:大熊 孝氏(新潟大学名誉教授 河川工学)…
●講師 大熊 孝(おおくま たかし)氏 新潟市潟環境研究所所長・水野駅ビュー福島潟名誉館長・NPO法人新潟水辺の会顧問・新潟大学名誉教授 1942年台北生まれ、千葉育ち、新潟市在住、東京大学工学部土木工学科卒、工学博士、専門は河川工学・土木史 自然と人の関係、川と人の関係を地域住民の立場を尊重しながら研究している。
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7月22日(日)18:30九州北部豪雨6周年シンポジウムで大熊孝先生講演
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7月14日 白川改修現地見学会
7月14日、「白川の安全と立野ダムを考える東区流域住民の会」(準備会)が、白川改修現地見学会を行いました。猛暑のなか15名が参加。6年前の九州北部豪雨で被災した白川の熊本県管理区間の、未来大橋から陳内4丁目までの7地点を調査しました。緒方紀郎さんが、県が開示した資料に基づいて各地点ごとに説明しました。被害が甚大だった龍田陳内4丁目では、白川の流下能力が改修前は毎秒1873?だったのが改修後は2863?と、河川改修で大幅に流量が増えているのをはじめ、各地点とも大幅に流量が増え、平成24年の九州北部豪雨クラスの大洪水でも白川はあふれないことが、現地を見て一層明らかになりました。
にもかかわらず、先日の新聞報道を見ると、住民の多くはまだ白川はあふれるのではないかと不安に思っています。今では十分な余裕をもって流せるようになっているのに、行政はなぜそのことを住民に説明しないのでしょうか。それは、河川改修で十分安全になったことが明らかになれば、「立野ダムはいらないじゃないか」ということになるからです。見学会を主催した「東区の会」の小手川宏明さんは、「国や県が、住民への十分な説明会をしないまま、立野ダム本体着工をするのは許せない」と語り、7月22日にパレアホールで開かれるシンポジウムへの参加を訴えました。以下、見学会の参加者に配布した資料、当日の写真、毎日新聞の記事です。
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ダム放流で洪水水位が急上昇したことがよくわかるグラフ
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愛媛県肱川上流・野村ダムと鹿野川ダムの緊急放流
愛媛県の大洲市では、肱川があふれて甚大な被害が出ています。南海放送によると、肱川の増水は「一瞬に」「みるみると」「ダムの放水でこんなになった」「午前7時に、肱川上流の野村ダムからの放流量が4倍になった」等と報道されています。下の写真(住民の証言)の出典は南海放送です。2枚目写真の奥に見える放流しているダムは、野村ダムの下流にある鹿野川ダムです。
大洲市の住民の方のコメントは、球磨川上流の市房ダムが緊急放流したときの、ダム下流の人吉市などの住民の証言と一緒です。それに対し国交省は「満水になるまでダムは頑張って水位を下げた」とか言っていましたが、肝心な時に洪水調節できなくなるからダム下流では一気に洪水の水位が上がるのです。
肱川上流には、野村ダムと鹿野川ダムという2つのダムがあります。水源連の嶋津さんが作成された、今回の豪雨時の2つのダムの流入量と放流量のグラフを添付します。洪水のピーク時に流入量をそのまま放流しており、両ダムが洪水調節機能を全く失ってしまったことが分かります。
今回の西日本豪雨でいえることをまとめると、
①甚大な被害の元凶は、土砂災害と流木災害、堤防の決壊である。
②今後最も対策が必要なことは、土砂災害対策と流木対策(森林の保全)、堤防の強化である。
③ダムは想定以上の洪水の場合は満水になり、ダムへの流入量をそのまま下流に流すしかなくなり、洪水調節できなくなる。
④「想定外」が想定外でなくなり、「〇〇年に一度」という計画規模があてにならなくなった近年の状況では、ダムは洪水調節で有効な選択肢どころか危険である。
それでも国交省は立野ダムをつくるのでしょうか。
今回の豪雨災害もふくめ報道を見て残念なのが、なぜ土砂災害が起きたのか、なぜ堤防が決壊したのか、なぜダムが放流したのか、掘り下げた報道が非常に少ないことです。河川等の情報を行政が独占しているからとも言えますが、気づいた人が発信していくしかありませんね。
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京都・嵐山(桂川)上流の日吉ダムの緊急放流
記録的な大雨で、各地で大変な被害が発生しています。京都新聞によると、桂川上流の日吉ダムが貯水限界を超えて6日午後2時から放流を始めたとのこと。(写真出典:京都新聞)
同日記者会見した近畿地方整備局の中込淳・河川部長は、「(放流で)ダム下流の水位が急激に上がっている。長時間の雨で堤防が弱くなっており、最悪の場合、堤防が決壊して氾濫する可能性もある」などと話し、周辺自治体に対して、川の近くに住む住民に避難を呼びかけるよう連絡していると明らかにしました。下流の嵐山は急激な増水に襲われました。(写真出典:朝日新聞デジタル)
日吉ダムは洪水調節と水道用水開発のために1998年から運用されている多目的ダムです。総貯水容量が6600万?、洪水調節容量が4200万?もある大規模ダムですが、今回の大雨では満水になって洪水調節機能が失われました。ダムは想定以上の洪水の場合は満水になり、ダムへの流入量をそのまま下流に流すしかなくなり、洪水調節機能がなくなるばかりか、下流の水位は一気に上がり被害を拡大します。
立野ダムの場合は、洪水時にダム下部の穴(幅5m×高さ5m)が流木等でふさがった時点でアウト(洪水調節できなくなる)です。
水源連の嶋津さんが作成された、今回の豪雨時の日吉ダムの流入量と放流量のグラフを添付します。日吉ダムは第一波の洪水に対しては洪水調節を行えましたが、第二波の洪水に対しては洪水調節機能を全く失ってしまったことが分かります。
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会報クマタカ19号を発送しました!
昨夜、会報クマタカ19号を会員の皆様、ご協力いただいております皆様方に郵送しました。会報は、熊本市周辺にはもう届いているかと思います。紙媒体の会報が必要な方は、事務局までご連絡ください。また、ストップ!立野ダムにご賛同いただける方には会報を郵送しますので、ご賛同いただけそうな方のご連絡先をお知らせください。
PDFファイル→立野会報19号2018.7.2
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なぜ行政は住民に説明せずに不安をあおるのか?
6月27日付熊日新聞によると、6年前の九州北部豪雨で大きな被害を受けた熊本市の龍田陳内地区で、いまだ8割の住民が「水害に不安」との調査結果が出たということです。
6年前の豪雨後、同地区は110戸の住宅が移転を余儀なくされ、白川の蛇行をショートカットして河道を広げるなどの大規模な改修工事が行われました。熊本県の資料によると、ここでは改修前には毎秒1910トンしかなかった流下能力が、毎秒3415トンも流れるようになりました(河口から19.3㎞地点)。6年前の豪雨の最大流量は毎秒2300トンだったので、今では十分な余裕をもって流せるようになっているのに、行政はなぜそのことを住民に説明しないのでしょうか。
それは、河川改修で十分安全になったことが明らかになれば、「立野ダムはいらないじゃないか」ということになるからです。ちなみに立野ダムの洪水調節能力は、ダムが計画通り機能したとしても毎秒200トンです。
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6月20日 立野ダム建設中止を求める署名簿提出
6月20日13時、 熊本県庁本館13階の1303会議室にて、立野ダム建設中止を求める署名簿を、熊本県知事宛・国交大臣宛に提出しました。今回は、2966人分、(累計10,946人分)です。大半は熊本市中心街での街頭署名で集めたものです。
(内訳:熊本市 1757人、阿蘇郡市 68人、菊池郡市 85人、上益城 93人、その他県内 141人、熊本県外 822人)
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7月22日(日)18:30 九州北部豪雨6周年「立野ダムと白川の安全を考えるシンポジウム」
2001年からの「川辺川ダムを考える住民討論集会」でも住民側専門家としてご登壇いただいた、新潟大学名誉教授(河川工学・土木史)の大熊孝先生をお招きし、立野ダム建設と白川の安全、そして日本人の伝統的自然観と治水のあり方について考えたいと思います。是非ご参加ください。
■九州北部豪雨6周年「立野ダムと白川の安全を考えるシンポジウム」
●日時 7月22日(日)18:30
●場所 熊本市・パレアホール(鶴屋東館10階)
●講演 「日本人の伝統的自然観と治水のあり方」講師:大熊 孝氏(新潟大学名誉教授 河川工学)
●講師 大熊 孝(おおくま たかし)氏 新潟市潟環境研究所所長・水野駅ビュー福島潟名誉館長・NPO法人新潟水辺の会顧問・新潟大学名誉教授 1942年台北生まれ、千葉育ち、新潟市在住、東京大学工学部土木工学科卒、工学博士、専門は河川工学・土木史 自然と人の関係、川と人の関係を地域住民の立場を尊重しながら研究している。
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6月20日に「立野ダム建設中止を求める」署名を提出します
6月20日に、これまでに集まった「立野ダム建設中止を求める」署名約4000通(累計約1万2000通)を熊本県に提出します。お手元に下記署名用紙の署名があれば、中島会長宅に6月15日(金)必着でお送りください。よろしくお願い致します。
〒860-0073 熊本市西区島崎4丁目5-13 中島康
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