今年もやります!2006年8月26日〜27日 第10回清流・川辺川現地調査! 川辺川のすべてが学べる2日間。ぜひご予定下さい! 
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◆入門編
Q1
川辺川ダムはどこに計画されているの?
Q2
川辺川ダムの概要は?
Q3
川辺川ダムの目的は?
Q4
川辺川ダムによってどこが水没するの?
Q5
現在どんな状況なの?

◆中級編
 
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■1.川辺川ダムはどこに計画されているの?

九州山麓に水源を持ち、不知火海へと注ぐ球磨川。球磨川は日本三大急流の一つとして知られ、全長115km、流域面積1880平方kmを持つ九州で第3位の大河です。
その最大の支流が川辺川です。支流とは言っても球磨川の流域の30%をしめる大きさで、長さ62kmになります。源流は八代郡泉村で、平家の落ち人伝説の残る五家荘や、子守唄の里として知られる五木村を通り、相良村で本流の球磨川に合流します。1998年、環境庁による水質調査で、川辺川の水は日本一の清流と認定され、「尺鮎」と呼ばれる全長30cm以上もの天然鮎の山地としても全国に知られています。

川辺川ダム建設予定地は、この川辺川の中流、熊本県球磨郡相良村の北部、藤田地区にあります。

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■2.川辺川ダムの概要は?

川辺川ダムは、1966年(昭和41年)、国土交通省九州地方整備局によって計画された多目的ダムです。
 現在、ダム本体工事をのぞく関連工事は始まっていますが、ダム本体の建設は未着工のままです。
(写真準備中)
川辺川ダム建設予定地
川辺川ダム完成予想図(国交省資料より)

位置 左岸 熊本県球磨相良村大字四浦字藤田
右岸        〃         字堂迫
河川名 一級河川 球磨川水系川辺川
ダムの形式 アーチ式コンクリートダム
堤高 107.5m
堤頂長 283m
堤体積 333千m3
総貯水量 1億3300万m3 (九州最大級)
流域面積 470km2
湛水面積 3.91km2(391ha)
ダム事業者 国土交通省九州地方整備局
着手 1967年
竣工 2008年予定
詳しくは:国交省九州地方整備局川辺川ダム砂防事務所のサイト

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■3.川辺川ダムの目的は?

国交省九州地方整備局の資料によると、川辺川ダムの目的は、洪水調節、流水の正常な機能の維持、農業用水の供給、発電とされています。
しかし、私たちはそれぞれの目的はすでに破綻しており、ダム建設によって流域の生態系や住民の暮らしが大きな被害を受けると考えています。
 
ダムの目的
国交省の説明資料より
わたしたちの考え
洪水調節
(治水)
梅雨や台風などで大雨が降ったときに、川辺川を流れる水の一部をダムに貯め川に流れる水を減らして人吉市や八代市などを氾濫から守ります。 かつての洪水の原因は、山の乱伐によって保水力が大きく失われていたことと、堤防の整備などの河川改修が遅れていたことが原因。現在、森林の保水力は回復に向かい、河川改修も進み、過去最大の洪水が来ても、一部の未改修地区を除けば球磨川からあふれることはない。さらに河道の整備を進めたり、間伐を進めるなど森林の手入れを行うことで、流域の総合的な治水対策は十分可能。
流水の正常な機能の維持 球磨川を流れる水量が少ないときにアユなどの河川に生息する動植物を守り、また、川下りが欠航しないようにダムから水を補給します。 「流水の正常な機能の維持」は、ダムより下流の川の水量を一定量以上確保することを指す。これは下流域の既得水利の保護と、ダム建設によって川が受けるダメージ緩和のための補償的な措置にほかならず、ダムを造る理由には当たらない。
農業用水の供給(利水) 人吉熊地方の1市2町4村にまたがる球磨川右岸(相良村など)の農地は日頃から水が不足しがちです。この地区は、市房ダムから農業用水が供給されている球磨川左岸(免田町、多良木町など)に比べて農業基盤整備は著しく遅れており、川辺川ダムからこの地区へ農業用水を供給することにより、収穫の安定や品質の向上が図られ、生産性の向上や農業経営の安定化に寄与します。 計画が作られたのは戦後の食料増産期で、現在は水をそれほど必要としないお茶や牧草、果樹栽培への転作が進んでいる。
川辺川利水訴訟の農水省側の敗訴によって、利水事業への同意取得が違法な手続きによって進められたことが明らかになった。現在、農水省、熊本県、利水訴訟原告団など関係農家が一体となって、新利水計画が策定中である。農業用水の必要な地域には、従来の水利施設の改修や、既存水源の利用による代替が十分可能。
発電 辺川ダムによる落差を利用し、最大出力16,500kwの電力を生み出します。このクリーンなエネルギーは、主として人吉球磨地方を中心とした南九州に供給されます。 ダム建設による水没で閉鎖される3つの発電所の最大発電量の合計は15,900kw。川辺川ダムによって発電される最大発電量は16,500kwで、その差はわずか600kw。川辺川ダムによる発電も補償的な措置にほかならず、ダムを造る理由には当たらない。

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■4.川辺川ダムによってどこが水没するの?

川辺川ダムは、熊本県球磨郡相良村の北部、藤田地区に予定されています。そのため、水没地のほとんどは五木村側にあります。
水没予定地区となっているのは、川辺川沿いの相良村北部と、五木村の南部・中心地で、水没範囲は303ha、戸数は528戸です。

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ダムによる水没地区の規模
■相良村 
人口(全体数)  240名
世帯(全体数)  60世帯
面積  68.928ha(68万9,280m2)
公共施設  小学校、公会堂
地区  藤田(32世帯)、野原(28世帯)
※チッソ第二発電所(六藤)は発電所自体は水没予定地ではないが、取水口のある五木村野々脇地区が水没するため、ダムが建設されれば廃止される。
■五木村 (昭和56年4月29日補償基準日現在)
人口(全体数)  1,457名(3,356) 水没率 43.4%
世帯(全体数)  493世帯(1,019) 水没率 48.4%
面積  244.3ha(244万3000km2) 内訳:田/19ha、畑/35.9ha、山林/139.9ha、宅地/21.0ha、その他/28.5ha
公共施設 村役場、孝行、中学校、小学校(2)、森林組合、診療所、農協、消防署、保育所、駐在所、郵便局、公会堂(3)、児童館、営林署、商工会、神社、寺院、発電所(2)、県道、村道、林道、鉱区権(3)、漁業権
地区 小浜、金川(かなごう)、清楽、野々脇、大平、逆瀬川(さかせごう)、板木、下谷、三方谷、頭地(下手、田口、溝ノ口、久領)、高野、土会平(つてひら)

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■5.現在どんな状況なの?

 1966(昭和41)年のダム計画発表以来、水没地を中心に強い反対運動が起きましたが、時代背景の違いやダム問題について世論の弱さなどの理由から、運動は広く全国へ広がることはなく、次第に孤立していきました。昭和50年代末、水没者団体がダム基本計画取消訴訟を取り下げ国と和解。その後五木村では、ダムを前提とした立村計画策定や本体工事着工同意などを経て、現在では村中心部の頭地代替地への移転がほぼ完了しています。
 一方、1990年代前半から、人吉市を中心としてダム計画見直しの動きが起こりました。環境問題への意識の高まり、ムダな大型公共事業見直し、ダムによる治水効果の限界について認識の広まり、利水計画策定の際の国による強引な農家の同意取得手続きと、その後の利水裁判提訴など、ダム建設で影響を受ける下流域住民と、市民の間では、強いダム反対運動が形成されています。
 しかし、国土交通省はダム計画の見直しや環境アセスメント実施は一切行わず、あくまでダム建設の姿勢を崩さず、球磨川漁協に対して漁業補償案受入交渉を始めました。漁業補償受入をめぐって、球磨川漁協では激しい議論が続きましたが、ダムが漁業や河川環境に与える影響の大きさへの懸念の声が強くなっていました。また、住民・市民の間からは、ダムによらない治水は可能とする治水代替案が提示され、費用対効果や基本高水流量に関し、国のダム計画について疑問の声が高まってきました。

 2001年末、球磨川漁協がダムによる漁業補償案受入を再度拒否すると、国交省は熊本県収用委員会に対して、漁業権とダムサイト付近の土地について収用裁決申請を行いました。「伝家の宝刀」と言われる、強制収用手続きに乗り出したのです。

 その後、収用委員会審理が続いていた2003年5月、川辺川利水訴訟が福岡高裁で住民側勝訴となると、ダムの目的の一つである「利水」が一旦白紙に戻ることになりました。

ダム基本計画変更は避けられないこととなり、現在の収用手続きは違法であるので却下せよという漁民側、権利者側の意見を収用委員会は無視し、国側に譲歩するようにして、新利水計画が策定されるまで一定期間猶予を与えました。

 強制収用へ向けた動きと並行して、2001年12月からは、国の説明責任を果たすため、熊本県を総合調整役として、治水と環境をテーマに「住民討論集会」が始まり、2003年末までにのべ9回開催されました。治水に関する議論は、森林保水力と基本高水流量をめぐって大きく食い違い、共同調査を行うことになりました。国は古いデータを根拠にして森林保水力を低く見積もり、住民側は現在の森林の状況とデータを元に森林保水力の大きさを主張、さらに強間伐を実施した場合森林保水力は高められるとしています。

 また、2001年3月からは漁民による事業認定取消訴訟(尺鮎裁判)が提訴され、現在でも続いています。2004年に国交省内部文書によって明らかになったダム事業費増額問題や、住民討論集会での議論を通して明らかになった八代地区萩原堤防問題、球磨川漁協のダム推進派執行部による漁協をめぐる問題など、ダムをめぐるさまざまな議論が未解決のまま残されています。


 2005年8月半ば現在、新利水計画はまだ定まっていません。収用委員会は、却下の可能性も含めて現在検討中にあると言われます。次回8月29日の収用委員会審理では何らかの方向性が示されるものと考えられており、その動きが注目されています。


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