2010年2月24日、熊本県の水利権申請に対し、県民の会ほか各団体連名で抗議文を提出しました。

平成22年2月24日
熊本県知事 蒲島 郁夫 様
荒瀬ダムの撤去を求める会         代表 本田 進
荒瀬ダムの撤去を願う市民の会      代表 浜田 律子
美しい球磨川を守る市民の会        代表 出水 晃
川辺川・球磨川を守る漁民有志の会   代表 吉村 勝徳
川辺川利水訴訟原告団           団長 茂吉 隆典
子守唄の里・五木を育む清流川辺川を守る県民の会 
代表 中島 康
清流球磨川・川辺川を未来へ手渡す流域郡市民の会 
共同代表                 緒方俊一郎・岐部 明廣
球磨川大水害体験者の会          会長 堀尾 芳人
やつしろ川漁師組合             組合長 毛利正二
八代女性市民の会              代表 中村 千鶴
八代の環境を守る会            代表 星野 一徳
水利権申請に対する抗議文
 本日、荒瀬ダムの水利権申請の手続きを行ったことに対して、以下の理由をもって断固抗議するとともに、即刻申請の取り下げを行うことを求めます。

1.過去、河川関係使用者の同意なしに水利権申請が行われたことはない。

2.地元坂本町や球磨川漁業協同組合は、撤去が前提であっても2年間の水利権の申請を認めていない。

3.海への影響は否定できないにも関わらず、海面漁協に対しては、同意を得る努力すらしていない。

4.八代市において説明会の開催を求める要望があったにも関わらず開催せず、坂本町民以外の八代市民及び県民に対して説明責任を果たすことをしていない。

5.水利権の申請を行ったとしても、同意を得ないままの申請であることを考えると、審査や補償交渉等の協議に長期間かかることが予想され、発電期間は短期間になる可能性がある。その残りの期間を発電することについての根拠について、全く説明が行われていない。

6.水利権の失効に対する国の解釈に対して、「考え方の違い」という認識をもったまま、今回の申請が「撤去を前提である」としても、2年後の撤去を確約できる法的な根拠がないままでの水利権申請は、知事の口約束にすぎない。

7.何よりもダム建設以来、水害被害や漁獲量の減少など、甚大な被害を与えてきたことに対し、過去への清算も行われないままに、新たな水利権申請を行うことは、人道的にも許されず、公共の福祉に寄与すべき行政が行うことではない。


以上


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