2008年9月11日の知事による意見表明を受け、県民の会ほか51団体より声明文を発表しました。
本日、熊本県議会の9月定例会議の席上、蒲島郁夫熊本県知事は川辺川ダム計画について「私は、現行川辺川ダム計画を白紙撤回し、ダムによらない治水対策を追及するべきであると判断したことを表明します」と発表されました。長年、川辺川ダム計画に反対を表明してきた私どもは、この知事の表明を高く評価するものです。 計画発表以来42年間の五木、球磨、人吉、八代地方における対立とわだかまりを解消するきっかけになることを期待します。また、この表明理由の一つとして、球磨川を守ってほしいという地元の方々の深い思いについて理解を示されたことは誠に嬉しい限りで、知事としての誠意を感じます。 私どもはこの知事表明は全国に類を見ない優れたものと感じております。それは、国土交通省に対し「ダムによらない治水」のための検討を極限まで追及するよう、強く求めているからです。治水計画をどのように進めるか、国交省に深く踏み込んだ要望を示したこともまた、高く評価するところです。 次に知事は自然を残すことで人吉球磨のブランド価値を認め、観光資源としての価値を高めることの可能性も述べておられ、川辺川・球磨川流域は熊本県民にとってかけがえのない財産であることを認めながら、これを守るためには洪水との共生をすることの必要性まで言及されていることは地域住民の深い理解を得られることと思われます。 最後に本日の知事表明後、国交省を始めとし地元の多くの団体及び自治体からの強烈な圧力が知事に向けられるでしょう。私ども川辺川ダム計画に反対してきた住民団体はこの圧力に抗し、知事表明の実現化の一助となり、ダムによらない治水対策の実現について知事に協力していくことを宣言するものです。 2008年9月11日 子守唄の里・五木を育む清流川辺川を守る県民の会 代表 中島 康 他、川辺川ダムに反対する51団体
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