2008年8月20日、川辺川ダム建設促進協に対する住民からの公開質問状です。
 今度は、球磨川中流域水害被災者の会から出されたものです。ダムの受益者とされる水害被災者自身がダムに反対すると言うこの現実。行政はなぜ、住民がそう考えるのか一人一人に向き合ってその声に聞き入るべきだと思います。
2008年8月20日
川辺川ダム建設促進協議会
会長 柳詰恒雄様

球磨川中流域水害被災者の会
代表 緒方 雅子 

川辺川ダム問題に関する公開質問状

 貴職におかれましては、日々流域住民の生命財産を守るため、御尽力の段、感謝いたします。

 私ども、球磨川中流域水害被災者の会は球磨村始め、芦北町など球磨川中流域の水害の被災者で結成された団体であり、水害被災に対する行政の補償や水害対策の実施などを求めて活動しております。

 貴職は川辺川ダム建設を推進する立場ですが、私ども水害被災者はダム建設には反対しております。球磨村始め中流域の水害被災者は殆ど全員、ダムは要らないと言っています。ダムが出来る前はこの地域はひどい水害にあうことはなく、大水害が頻発するようになったのは、上流の市房ダム、下流の荒瀬・瀬戸石両ダムが出来てからです。水害の原因はダムしか考えられません。私どもはダムは絶対に造らせてはならないと考えています。

 水害だけでなく、荒瀬・瀬戸石両ダムが出来てから、清流は失われました。球磨村村長でもある貴職は、球磨村にある瀬戸石ダムを撤去し、失われた清流を復活させるべきです。

 また川辺川ダムが出来れば、球磨川は死にます。球磨村商工会主催で毎年開催されている「日本一の大鮎釣り選手権大会」も開催は出来なくなります。そういう意味からも川辺川ダムは絶対に造らせてはなりません。

 つきましては、貴職の川辺川ダム問題に対する見解を伺いたく、下記事項をお尋ねします。faxにて8月23日(土)までに回答いただきますよう、お願いいたします。この質問及び回答は報道機関を通して一般に公開します。

              記

1.貴職は川辺川ダムはいつ完成すると考えているのか?

2.川辺川ダムが出来るまでの水害対策はどう考えているのか?

3.中流域は川辺川ダムが出来ても、浸水は免れないとされている。このことをどう考えているのか?

4.流域住民の生命財産を守るべき立場にいる貴職は、いつ出来るか分からないダムに固執しているが、毎年水害が発生している球磨村始め中流域の現状をどう考えるか?

5.ダムが出来る前はこの地域はひどい水害にあうことはなかった。ひどい水害が頻発するようになったのは、上流の市房ダム、下流の荒瀬・瀬戸石両ダムが出来てからである。このことを貴職はどう考えるのか?

以上



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