2008年5月21日、美しい球磨川を守る市民の会より八代市長あてに、要望書を提出しました。
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平成20年5月21日 |
八代市長 坂田 孝志 様
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美しい球磨川を守る市民の会 代表 出水 晃 |
川辺川ダム問題に関する八代市民の意見集約を求める要望書 |
さわやかな季節となりました。
かねてより、球磨川や不知火海の自然環境保全や住民の生命と財産の安全に対して格別のご配慮をいただき感謝申しあげます。
さて、今春の熊本県知事選では新しく蒲島郁夫知事が誕生しました。蒲島知事は、掲げられたマニフェスト「くまもと再生4ヵ年計画」のなかで、川辺川ダム問題について、就任後の9月県議会で建設の是非を表明するとし、その判断の過程で、「周辺住民の意見、県民の意見を公開の場で多角的に集約する」ことを公約されました。坂田
市長もその主旨に賛同されたうえで積極的に支持・応援されたものと拝察いたします。
また、知事は、諮問機関として有識者会議を設けられました。そこで使われるデータは、平成13年〜15年に開催された「川辺川ダムを考える住民討論集会」の既存資料が主体になるとのことですが、その後、治水対策上最も重要な要素とされている基本高水流量の算出方法が単位図法から貯留関数法に変わったのを始め、既存資料になかったデータの出現や、昨年度国土交通省が開催した「くまがわ・明日の川づくり報告会」では、その説明資料の多くの部分が明白な瑕疵であることを住民に指摘されるなど、新たな知見が加わってきています。
さらに、4月下旬に熊本市と人吉市で開催された「球磨川・川辺川流域の活性化を考える学習会」におきましても、淀川水系流域委員会元委員長の今本博健・京都大名誉教授(河川工学)は、河川の治水は地元の住民が納得することが大事であるが故に、現場に学び、地元住民の声を幅広く聞くことの重要性を説かれました。実際に淀川水系流域委員会の委員には大勢の住民を入れて意見を聞き取られ、意見書を取り纏められたとのことです。
その住民の意見につきまして、田中信孝人吉市長は「有識者会議の意見だけではなく、当事者の人吉市民の声も聞いて、知事は判断すべきだ」として、5月22日、23日に公聴会を開催し、広く意見を募ることが報道されています。
上記のような事情から、私達は貴職に対し、国土交通省の言う「日本一危険な球磨川」にあって、「いつ破提してもおかしくない萩原堤防」を抱える八代市でも、貴職の強力なリーダーシップのもと、より多くの意見を直接聴き取られた上で、蒲島知事に判断の根拠として活かしていただくべく、同じ流域の人吉市民と同様に川辺川ダムができたらその影響を直接受ける八代市民に対し、早急にその意見を汲み上げる公開の機会を実現していただきたく要望いたします。
本要望につきましては、5月31日迄に文書でご回答賜りますようお願い申し上げます。
以上
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