1.計画から30数年以上たった川辺川ダム計画について、どの様にお考えですか。
賛成、反対、その他の立場から、理由もあわせてお答えください。
建設反対です。計画から36年、この間全国に建設されたダムによる自然環境
や生態への深刻で不可逆的な影響が各地で顕在化しています。また巨額な建設
費を必要とするダムなどの公共事業に対する社会情勢や人々の意識も大きく変
化し、ダムに頼らない治水のあり方を住民と共に考えていくべきです。
なお、坂本早苗は「川辺川を守りたい女性たちの会」のメンバーであり、日
ごろからダム建設反対の姿勢を明確に表明しています。
国民が疑問や異論を持つ公共事業に対して、わが国ではこれまで残念ながら、
事業者である国や県が住民の問いに直接的に答え、納得してもらうまで説明す
る場も機会もありませんでした。情報公開も徹底していたとは言えません。そ
の意味で、熊本県の提唱で開催されている住民討論会は、公開の場で事業者
と住民側とが直接意見を述べ合い、事業者側の説明を聞く場として貴重なもの
でありますが、第5回までの討論会を見る限り、国は始めにダムありきの論法
に終始し、正面から県民・住民の疑問に答えようという真摯さが足りないと感
じています。
市民研究者や団体の皆さんが、国土交通省が公開した資料を詳細に検討・分
析した結果出された治水の代替案であり、国としてはさらに詳細なデータを用
い、時間をかけて検討する価値のあるものだと考えます。メリット、デメリッ
トを含め多角的に検討し、そのデーターの全てを県民に明らかにし、ダム或いは
代替案のどちらを選択するか県民と徹底して論議していくべきです。
ダムによる環境への影響は看過できません。「環境」がテーマの討論会にお
いて、市民グループはダム湖水の放出、あるいは排砂による河川や海の水質悪
化や生態系への影響を指摘しました。それに対し、国土交通省は川辺川ダムに
設置予定の選択取水装置を盾に頑として水質悪化はないと言い張りました。し
かし、選択取水装置そのものの実績がまだ少なく、水質保持にどれほどの効果
があるか検証が不十分であり、県民・住民の不安を払拭できたとは言えません。
またダム湖に堆積するヘドロをどのように処理するのか、その搬出方法や費用
などについても説明責任を果たしていません。漁民の皆さんが指摘する、市房
ダムの放水と八代海での赤潮発生や漁場に堆積するヘドロとの因果関係につい
ても、国は納得できる説明をしていません。
強制収用という前近代的、強権的な手法に国が訴えたことは遺憾です。また
共同漁業権が漁協にありか、漁師個人個人に帰属するかは専門家の論争の渦中
にあり、収用委員会でも意見書が提出されています。審議の経過を注意深く見
守りたいと思います。
利水裁判の判決には大きな関心を持っています。司法の公正な判断を期待し
ます。農家の高齢化、後継者不足といった状況の中、改良工事に伴う受益対象
農家の方の負担金問題にも不確かな面が残されており、農家の皆さんの不安感
は理解しているところです。
1)熊本県の負債総額1兆3280億円
2)知事をはじめ、職員の給与カットも余儀なくされる財政状況の中、
川辺川ダム建設が財政に及ぼす影響は大きいと考えます。
3)公共工事の中止も含めた総合的な見直しが中長期的にも必要であると考えます。
五木村、相良村の振興・再建計画はダム問題と切り離して早急に取り組むべ
きであると考えます。地域にとって真に持続可能な振興策を住民と共に考えて
いく時期です。清流こそが資源であることに気づいて欲しいと思います。
冒頭で述べたとおり、ダム建設には反対です。