「川辺川ダム」を考える住民討論集会の論点(治水)

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討論会に関する詳しいことは、 「South Valley Lodge」 HP 川辺川ダム公開討論会のページへ

※ この資料は「熊本県」が取りまとめたものです。
※ 発言者については敬称は省略してあります。

1 治水の必要性
異論者側 推進・容認側
 

(12月・望月)

●洪水が発生しやすい球磨川流域の特性
・降雨量が多い。
(全国平均の年間降雨量1,700ミリの1.6倍、2,700ミリ台風通過多い梅雨前線停滞のため。)
・水害を受けやすい地形。
(川辺川流域、球磨川本川から水が人吉盆地に集中し、出口が山間部に遮られている。)
・洪水の状況。
(昭和38、39、40年は3年連続台風による洪水被害が発生。46年以降30年間で9回の洪水被害。直近では昭和57に大きな洪水。)

(12月・望月)
●最近は1時間に100ミリ以上の降雨が降りやすい状況
・平成12年9月名古屋地方の大洪水は1日雨量438ミリ
・九州地方でもここ10年大きな洪水が多々発生。
(H2菊池川、H5宮崎県大淀川、H9宮崎県五ヶ瀬川)
・57年洪水では、人吉地点で堤防より50cm高いところまで水位が上昇、越流し、溢水。

(2月・木本)

●12月の住民大集会で、塚原川辺川ダム工事事務所長は「八代地区だけをみれば70億円で、80年に1度の洪水に対して安全に暮らせるかもしれない」旨発言し、八代に関してはダムが不要であることを認めている。
●八代ではダムなしでも治水可能という事実を今まで隠していたのか。

(12月・塚原)

●八代地区だけであれば、あと70億円で80年に1度の洪水に対して安全に暮らせるかもしれない。しかし、下流だけを守って、中流部や人吉市を放っておいて良いか。
国交省としては、球磨川全体の治水を考える中で、この川辺川ダムが最適と結論

 

(2月・塚原)

●洪水防御の原則:洪水から地域を守るために洪水時の水位をできるだけ下げて安全に流すというもの



2 計画規模(対象となる地域の洪水に対する安全度)
異論者側 推進・容認側
(12月・二見)

●白川では30分の1で改修が進んでいるのに何故球磨川の改修は80分の1なのか。

(12月・望月)

●白川では150年に1度の洪水に対して計画を立てているが、市街地でいっぺんには進まないのでとりあえず30分の1で進めている。

(12月・熊本)

●80分の1にする必要はない。洪水をもっと頻繁に起こした方がいい。30分の1、40分の1にした方が、洪水に対処する知恵が伝承され、結果的に人命の危機は少なくなる。集落を回ったときに、昔の洪水は楽しみだったと聞いた。

(12月・小松)

●洪水を押さえ込むのではなく被害を少なくしていこうという方向にあるのは間違いないが、最低限の安全度は絶対必要。
80分の1程度の安全度は最低限必要で、それ以上のものは多少我慢しなければならないが、人命の損失だけは防ぐようにしたい。

 

(12月・小松)

●洪水はすごく怖いもの。この安全度でも低すぎるのではないかと考える。昨年東海豪雨の被災住民の意識調査を行ったが、本当に深刻な被災を受けた人たちは、もう一生いやだ、雨が降ると怖いと言われている。河床掘削と堤防強化、自然遊水地で何とかなると言われるが、私は何とかなるとは思わない。

(2月・嶋津)

●球磨川流域に何年に一度の安全度が必要かということは、80年に一回の洪水ということで構わない

(2月・塚原)

●球磨川の治水計画は80年に1度の洪水に対して立てている。



3 基本高水流量
(流域に降った計画規模の降雨がそのまま河川に流れ出た場合の河川の流量)
異論者側 推進・容認側
(2月・上野)

●基本高水流量というのは、政治的に決められているという面が強い。理論値から5割も大きな値をとっているのが全国の平均値。技術基準からも2割以上大きな値をとっているので、政治的だと言わざるを得ない。

(2月・木本)
●80年に1度の洪水の流量計算が簡単すぎる。

 

 

(2月・塚原)

●八代の萩原堤防では80年に1度の確率で毎秒9,000 トンという洪水が発生

(2月・嶋津)

●現在までに蓄積された流量データを用いて直接80年に1回の確率で来る洪水流量を求めるのが一番科学的なやり方であり、その結果、人吉地点での80年に1回の基本高水流量が6,150トン。

(2月・嶋津)
●森林が成長すると洪水ピーク流量が低下する。これを考慮して再計算すると人吉地点での80年に1回の洪水最大流量は5,300トン。

(2月・塚原)

●人吉地点での80年に1度の洪水時の基本高水流量は毎秒7,000トン
●7,000トンの積算根拠
・実績の過去の降雨を80分の1の規模に拡大して計画降雨を算出
・流出計算のモデルとして単位図法を採用し、基本高水流量を計算し、川辺川ダムと市房ダムでの洪水調整量を加えて計画高水流量を決定
・球磨川の基本高水流量は九州管内の主要河川と比較しても大きすぎない
・全国のピークの比流量で見ても妥当
・確率流量で評価した場合、80分の1の確率の流量で人吉市でおよそ6,000〜7,200トン、横石で8,400 〜10,300トン
・この数値と比較しても人吉7,000トン、萩原9,000 トンという基本高水流量は概ね妥当。

(2月・嶋津)

●80年に一回の最大洪水量について、国交省はずいぶん昔の1966年に、雨量確率法により古いデータを用いて算出しており、科学的計算結果といえるものではない。

(2月・小松)

●比流量の値が他の川と比べてほぼ妥当だから、基本高水流量はほぼ妥当。
・個人的には球磨川流域は非常に丸い形をしているので比流量はもっと大きいのではないかと考えている。人吉地点の毎秒7,000トンという数値はもう少し高くてもいいのではないか。

(2月・嶋津)

●国交省の雨量確率法は誤り。
・昭和40年、41年当時の計画策定時の80年に1回の雨量は440ミリであり、そこから計算したために人吉市で毎秒7,000トンとなっている。
・現在雨量データが蓄積され、人吉地点での80年に1回の雨量は495ミリであることは国交省がデータを出している。この数値を使って同じ手法(単位図法)で計算すると7,000トンではなく8,000トン近くになる。国交省は何故変更しないのか。

(2月・工藤)

●495ミリという数字は、基本高水流量が過大ではないことの参考資料として、近年の確率雨量を算出したもの。
人吉で80年に一度の規模、基本高水流量7,000トンは、同程度の九州の主要河川と比較しても全国的に見ても妥当な値。
80分の1の流量は、降雨データが増えたといって、その都度変更や見直しをする性格ではない。開発があって人口、資産が増加した場合や計画を超える洪水が発生して甚大な被害が発生するような場合に変更や見直しをする。

(2月・遠藤)

●最近のデータを含めると、人吉地点で80年に1度の降雨量は495ミリになる。そのとき、国の流出モデルを使うと8,000トンになる。現在の基本高水流量の7,000トンよりも1,000トンも大きくなる。

(2月・工藤)

●現在の流量、雨量が妥当と考えており、495ミリでの計算は実施していない。440ミリから495ミリに雨量が増えれば、流量計算すれば人吉地点でも7,000トンから増えるだろうが、1,000トンなのかどうかは、現段階では分からない。

(2月・上野)

●川辺川研究会は、建設省が策定した基本高水流量を採用した場合でもダムなしでやれるという立場。
水源連は、もっと良い案を持っている。例えば、人吉で7,000トンと言っているが、もっと踏み込んでやれば、超過洪水が来ても、被害が小さいような治水対策をとれば、6,000トンくらいで良い。

(2月・嶋津)
●何故5,300トン(人吉地点)になったかは、国交省のデータがなかなか出てこず、データが出てきた後に、それに基づいて、改めて検証した結果である。

(2月・大王)

●人吉地点について川辺川研究会は7,000トン、水源連は5,300トンと見直し派の中で違う。どういうことか。

(2月・吉村)

●80分の1で人吉が写真の水位(注:道路盤から2メートル上)までくる根拠は何か。

(2月・塚原) ●57年の5,400トン(人吉地点)のときの水位が計画高水の1.5m上。このときが2〜30年に一度の洪水。80年に1度の7,000トン(人吉地点)の場合、写真の水位までくる。

(2月・吉村)

●一勝地は築堤により川幅が狭くなった。写真の点線の水位(注:ダムが無い場合の水位)をつくるために川幅を狭くしたのではないか。

(2月・工藤)

●ダムと相まっての河川改修であり、そのようなことはない。改修前後の断面は、手持ちがない。

(2月・嶋津)

●我々は5つの計算手法を選んでその中で最も適合の高い 3つを選んでその平均をとったのが6,150トン(人吉地点)。森林効果をきちっと見込むと5,300トン。

(2月・小松)

●5,300トン(人吉地点)の求め方について、雨の降り方次第で随分ピーク流量が変わってくるので、過去の実績を用いたやり方だけでは不十分。
●森林効果については、400ミリ以上の降雨時のデータでは完全に横這いとなっており、実際の計画降雨は400ミリ以上500ミリに近い降雨なので、400ミリ以下のが下がっていても何ら意味を持たない。(2月・工藤)
●洪水の流量というのは、いろいろな雨量の分布、短時間雨量の分布、詳細な時間の分布、更に地域の分布が加味されて流量が決まってくるということであり、森林の成長により30%も流量が減るという形にはならない。

(2月・嶋津)

●ピーク流量と雨量の経年変化をとると、低下傾向が見られないという点に関しては、雨量の小さいものも全部含めてプロットするから。森林が成長して球磨川流域ではピーク流量の出方が小さくなっている。

(2月・工藤)

●国交省でも治水計画において森林効果を見込んでいる。
ただし雨量が200ミリぐらいで保水能力については頭打ちになり、洪水の総雨量が400ミリといった非常に大きい雨量に対しては、森林の効果、保水能力だけでは洪水の対応は不可能。

(2月・嶋津)

●過去の実績流量をそこの森林状態の反映した形として、低下曲線をあてはめて修正する。そのうえでそのデータに基づいて求めたのが毎秒5,300トン(人吉地点)という数値。

(2月・塚原)

●確率処理に使った実績流量自体が、森林の効果込みで出ており、そこから更に森林効果によるピーク抑制効果分を3割削減するとすれば、3割引きしたものから更に3割引いたことにならないか。

(2月・遠藤)

●350ミリから400ミリの雨量について、年代毎に雨量に対するピーク流量比率をとると、年々下がってきている。

(2月・小松)

●異論側から示された400ミリ以上の雨が降ったときのデータは3個しかなく、殆ど横ばいである。これでどうして減少と言えるのか。
こんな低いピーク流量(人吉地点:5,300トン)で、本当に流域の安全が設定されるのか。その根拠が大雑把なグラフで本当によいのか。

(2月・塚原)
●人吉地点での流量は、森林が育っている方が5,400トン(昭和57年)で、育っていない方が3,900トン(昭和47年)と、森林が10年分育っている状態であっても逆転しているわけで、そういう危うさを提起しておきたい。

(2月・嶋津)

●大々的な皆伐ではなく、徐々に伐採して植えていくなど、行政が関与して森林管理のあり方を改めて創りだしていく必要がある。

(2月・神ア)

●五木村の森林面積が24,857ヘクタール、うち国有林が2,553、民有林が22,304ヘクタール。国有林は伐採調整ができるが、民有林は私有財産だから森林の保水能力におけるピーク時の計算の考え方は変えるべきではないか。



4 (1) 現況河道流量
異論者側 推進・容認側
(12月・二見)

●八代地点では、現在の状態でも80年に1回の大洪水といわれる基本高水流量、9,000立法メートル流下可能。八代地区でやるべきことは、既存の萩原堤防の強化、整備

(12月・二見)
●八代地点についてこちらは9,000トン流れると言ってるが、国土交通省は6,900トンしか流れないとしている。
1kmにわたって計画水位が40cm上がる。実はまだ堤防の計画の高さまで1.1mも余裕がある。
実際、現地の堤防は計画よりも更に50cm高く築提している。国土交通省の示したグラフから見ても既に現況堤防は1.5m以上の余裕がある。

(12月・塚原)

●八代では、昭和57年の洪水の時も確かに水は流れているが、川辺川ダムがないときに流れる川の水の高さが、八代駅の地盤よりだいたい2.9m高い。

(12月・塚原)
●洪水時は、波がうねったり水が飛び跳ねたりということで、1.5mの余裕高が必要。これは法律にも決められている確保すべき安全のための高さである。

(2月・遠藤)

●八代に関して、現況堤防高が、計画堤防高を70センチ上回っていると、8,600トン毎秒流下が可能ではないか。検証していきたい。

(2月・塚原)

●現在の流下能力は毎秒6,900トン(八代地点)
(川辺川ダム整備の効果は毎秒1,600トン。洪水時の水位が80センチ低下)
●川の整備により毎秒7,000トンを流下(八代地点)

(12月・二見)

●分かっているのであれば、そういうところは早急に整備していくべきだ。

(12月・神亀)
●八代地区は、国交省の不等流計算でも流下能力があることが確認できて驚いた。そういった堤防の強化が必要なのであれば、早急にやって欲しい。

(12月・工藤)

●萩原地区では、堤防の断面自体が不足している。
また、堤防の堤脚部の断面が深掘している。このため、洪水になったときに浸食され堤防が極めて危険になる可能性がある。

(12月・工藤)
●現在萩原地区については、川底の掘れに対応して、川底に新幹線のトンネルで掘削した岩を入れて安定性を高める工 事を実施中。
●更に堤防の断面不足があるので、堤防の断面を現在よりも幅広いものにして強化する事業を、今年度から八代工事事務所で実施する。

(2月・塚原)
●八代地区の河川改修状況
・萩原堤防の下の深くえぐれている箇所への対策
・昭和40年代に重さ3トンのブロックを3万個敷き詰めたが、洪水により流された。
・現在、新幹線のトンネル工事で発生する岩石で埋めている。

(2月・木本)

●国によると球磨川に流せる水量は、川底を掘ったり堤防を高くするなどしても、八代地区では毎秒7,000トンといっているが、昭和57年7月の台風19号により八代で毎秒7,000トンを上回る洪水が発生したが萩原堤防での水位は堤防の上端から3メートル以上も余裕をもって流れていた。

 

(12月・神亀)

●人吉地点の流下能力は、現況河道で4,700トンというのが我々の結論。国交省は3,900トンと言っているが、部分的な掘削と堤防嵩上げをいくつか組み合わせた結果、流れる流量を5,800トンと計算。
これに対して疑義があれば、国交省のデータを隠してないで我々と一緒に不等流計算を検証すべき。

(12月・工藤)

●人吉地区の現在の河道で、毎秒3,900トン、これは毎秒4,000トンが計画だが、計画流量が流れた場合の水面形で、計画の高さに極めて接近している。これに対し て、毎秒6,600トンを流したのがこの水面形。先程の水面形はこのハイウォーターレベルの下の方の線に極めて近かったところで、これが約2.5m上昇するということ。もし、川辺川ダムができなければ人吉地点で約2.5m水位が高い状態になると、対策として堤防の嵩上げが必要となってくるということ人吉地区の現況河道で毎秒3,900トン。想定される洪水時では6,600トン流れるが、2.5m水位が高い状態になり堤防のかさ上げが必要となってくる。

(12月・望月)
●今河道に流れると考えている4,000トン(人吉地点) にダムがなければ3,000トン加わるわけで、感覚的にいっても相当掘らなければ、一部を掘れば流れるということにはならない。

(12月・神亀)

●計算の根拠となるデータを強く要望しており、再度計算したいが、5,800トン(人吉地点)が流れていることによって先程の橋梁の架け替え等が発生しないという結論に達している。

(12月・塚原)

●堤防を1m上げて2mになった場合、球磨川に架かっている橋も上げる必要がある。これについてどう考慮しているのか。

(12月・神亀)

●国交省八代工事事務所が出している50年史では人吉市街が全体的に地盤は高いことによって、洪水氾濫による越流は発生しないと記されている。

(12月・塚原)

●実際の洪水の時にこのように波がうねったりして、堤防を越えて水が流れようとする可能性があり、法律でもそれに対応するような高さを確保しなければいけない。これを無視して果たして本当に住民の安全が確保できると思っているのか。

(12月・南)

●不等流計算では下がった河床からスタートすれば、2.5mも水面が上昇するということにはならないのではないか。

 

(2月・木本)

●国は人吉で川底を1.5〜2メートル掘る計画を隠している。これは川底が高いままの状態で昭和57年7月に毎秒5,400トンの水量が人吉で流れており、川底を掘ったらどれだけの流量が流れるか国は明らかにすべき。

(2月・塚原)

●人吉地点での球磨川の計画流量は毎秒4,000トン
・人吉地区での現在の流下能力は毎秒3,900トン
・昭和40年以降に毎秒5,000トンクラスの洪水が3回、3,900トンクラスの洪水が3回(6年に1回)発生。



4 (2) 計画河道流量
異論者側 推進・容認側
(2月・嶋津)

●計画河道を確保するように河川改修を進めると、川辺川ダムがなくても80年に一回の洪水流量に十分対応することができる

 

(12月・二見)

●国土交通省は、平成10年まで位に出されている、事業説明図では、八代地区では川辺川ダムを造らなかったら河川拡幅が必要としていたが、最近では河床掘削で可能との説明に変更したことに疑問あり。

(2月・木本)
●平成10年の国土交通省発表資料では、川辺川ダムがなければ八代地区では50〜120メートル川幅拡幅が必要で、多数の家屋移転が発生するため、ダム建設が妥当としていたが、最近では運動公園の辺りをちょっと掘れば大丈夫としている。説明が変わった理由を説明せよ。

(2月・嶋津)
●国交省の計算では、八代で川辺川ダムなしの場合に8,600トン流れると計画高水位を40センチ上回るとしているが、実際には、八代付近は現況の堤防高が計画堤防高より70センチ高く、実際の余裕高は1.8メートル(=1.5m+0.7m−0.4m)あるので破堤しない。

 

(2月・嶋津)

●人吉は計画堤防高に近い堤防高が既に確保されており、計画河床高を掘削し、計画河道さえ確保すれば5,400トンを流すことができる。

(2月・嶋津)
●昭和57年の洪水では人吉付近で約5,400トンの洪水が流れたが、その時の水位を不等流計算で再現するには、実測の観測水位と合う計数を選んで計算する必要あり。

 

 

(2月・塚原)

●球磨村の一勝地では河川改修が終わっているが、川辺川ダムを早く造らないと、2.5メートルの洪水に対して対応できない。



5 洪水調節流量(洪水調節が必要な流量)
異論者側 推進・容認側
 

(2月・塚原)

●川辺川ダム等の整備により八代地点で毎秒2,000トン分の水位を下げる。

(2月・塚原)
●川辺川ダムと市房ダムとで人吉地点で3,000トンの洪水をカット(うち川辺川ダム2,600トン)
●川辺川ダムにより人吉大橋のところでの水位を比較した場合約2.5メートルの水位を下げる



6 ダム以外の代替案
異論者側 推進・容認側
(12月・二見)

●八代地区でやるべきことは、既存の萩原堤防の強化、整備

(12月・塚原)

●川辺川ダムを作らない場合、八代地区は堤防強化に加えて川の断面が足りないので、河川敷公園などを掘削して川の断面を広げる対策が必要。

(12月・二見)

●人吉地区では、河川改修や川幅拡幅工事が進行しているが、基本高水流量7,000トンを流下させるのにはまだ不足しており、部分的な河床掘削と部分的な堤防1m嵩上げが必要。
●そのための工事費人吉の堤防嵩上げ、単純嵩上げ工法で約20億円。

(12月・南)
●国の「川辺川ダムの事業について」では、掘削代替案は、川下り、地下水への影響、岩盤が堅くて無理と主張。
・球磨川下りは関係者と協議し、バイパスを造る、観光客が少ない特定の時期に協力を要請する。
●人吉地点での掘削は2.5m位可能では。

(12月・塚原)

●川辺川ダムを作らない場合、人吉地区では堤防を高くするため引き堤をし、道路や橋、周囲の家地盤も上げなければならない。

(12月・二見)

●山間中流部では、堤防や地盤嵩上げ工事は進められているが、工事未整備箇所が非常に多い。現行の嵩上げ高をダムで洪水調整しようとしている水位の分をもうちょっと嵩上げする。
●そのための工事費
・中流域の嵩上げ、追加嵩上げに対して50億円

(12月・南)
●中流部の改修は肥薩線があるので莫大な費用がかかるとあるが、鉄道をバスに切りかえたりというようなこともできないのか。

(12月・二見)
●ダム事業費の2,650億円に対して代替案では非常に安い金額で国土交通省が言う80年に1度の大洪水の水量を流すことが可能
●堤防嵩上げ、単純1m(人吉)。国土交通省は余裕高を随分見ているから3.5mとしているが、70億円から2,100億円までの色んな代替案は、どこのレベルをとるかというのは私たち住民が選択可能

(12月・塚原)

●川辺川ダムを造った場合、中流部では現在も事業を進めているが、宅地の嵩上げ、八代地区では堤防の強化が残っている。

●川辺川ダムを作らない場合、中流部では2.5〜1m水位が上がり、国道219号、JR肥薩線が水没するので嵩上げしなければならない。

(12月・塚原)
●川辺川ダムの2,650億円のうち、治水に関する費用が1,900億円。そのうち治水分についてあと残り630億円でダムが完成。
川辺川ダムを作らない場合、新たに2,100億円コストがかかる。
(内訳:人吉地区(築堤)1,160億円、中流地区(宅 地嵩上げ、道路、鉄道嵩上げ)870億円、八代地区7 0億円)

(12月・神亀)

●代替案の基本的考え方・問題があるようなダムに頼らない治水計画、総合的な河川整備計画、新しい理念の河川整備基本計画を確立すべき。
●100年、200年といった想定外の洪水にも被害軽減となる治水計画の策定が必要
・年間10億、20億というダムの維持費が必要

(12月・神亀)
●代替案の概要
・部分的な河床掘削と堤防強化で流下能力が確保できる
・現状の土地利用を活かした自然の遊水地の活用といったもので洪水の分散を図る
・堤防強化の上に、洪水に強いまちづくりといったことを考えて行くべき

 

(12月・神亀)

●ダムで洪水を押さえ込む方法では、100年や150年に一回といった規模の洪水を押さえ込むことはできないのではないか。
国土交通省の河川審議会でも川は氾濫するという前提で、ダムや堤防だけに頼るのではなく、氾濫域の設定、輪中堤の復活、水害防備林の整備など、代替案を流域住民と考えていきたい。

(12月・望月)

●治水は、川とダムだけではなく、色んな手法でやっているが、球磨川は、遊水地ではほとんど洪水をカットできず、海が近くにないので放水路もできない。こういう中で、ダ ムと川の組み合わせで考えている。球磨川ではこの案が最適。

(12月・二見)

●自然遊水地となりうる地域ということで遊水池の候補地を提示している。
住民の合意が取れているわけではないが、川辺川研究会のパンフレット3に囲ってある地区が遊水地候補地。

(12月・大王)

●現状の土地利用を活かした自然遊水地の確保。農地があり、人家が張り付いている中でどのように確保するのか。

(12月・神亀)

●掘削については、人吉地点の河川距離表の58〜61キロの3キロ区間の中で、橋の付け替えがあるところでは、掘削処理を行う、そのまま堤防を活用するという二つの 組み合わせで計算。
●61キロメートルの人吉橋から下流の3キロ区間について、橋の状況を鑑みて掘削と堤防補強を組み合わせた。

(12月・大王)

●部分的な堤防嵩上げ、掘削を提案しているが、これは、人吉市街地で考えた場合、曙橋から下流に関して、両サイドに人家があり、左岸側には城址がある。そこにそういった構造物が可能なのか。

(2月・木本)

●国土交通省の代替案ですら項目の見直しをすればダムより安くなるのではないか。
●想定外洪水時、川辺川ダムに頼りきった治水対策では下流は大きな被害が発生する。ダムに頼らない総合治水対策が必要

(2月・塚原)

●代替案についても検討したが非常に困難
@川幅拡幅案→人吉市街地で80メートル拡幅必要
・90ヘクタールの用地必要
・930戸の家屋・商店等の移転が必要
A河床掘削案→3メートルの掘削が必要
・漁業、船下り、地下水枯渇の問題
・堀った土砂、岩石の処理の問題
B遊水地案→錦町、多良木町、免田町に1,000ヘクタールの土地買収が必要。
・深さ7メートルの遊水地を確保
・今ある田畑にそのまま水を貯めても川辺川ダムの10分の1程度の効果・優良農地を洪水にさらすという問題C堤防嵩上げ案→人吉で2.5メートルの嵩上げが必要
・40ヘクタールの用地必要
・550戸の家屋・商店等の移転が必要
・橋梁(16基)、道路の嵩上げが必要
●中流部で実施している宅地嵩上げ事業
・ダムがなければ2.5メートル余分な嵩上げが必要。
・国道219号、JR肥薩線も嵩上げが必要
●代替案費用:2,100億円・道路嵩上げに伴う住宅や商店についての移転、嵩上げ費用は含まれていない。
・支川からの内水の排水に必要なポンプの増強費等も含まれていない。
●工事期間:とてつもなく長い期間が必要
●川辺川ダム建設費用(治水分):1900億円・あと10年以内に残り630億円で洪水に対して安全な生活が確保できる。

(2月・嶋津)

●河川掘削は元々必要で、新たな掘削を求めているわけではない。国交省に計画どおりやってくださいと言っている。治水計画どおりの河床掘削、計画河道を確保するようにすれば、人吉地点で5,400トン流すことが出来る。費用がいくらかかるかをむしろ国交省で答えていただければと思う。

(2月・上野)
●し尿処理施設がどこにあるとか、そこまでは一つ一つ押さえていない。考え方を書いてある。ただ、遊水地になる可能性はあると考えている。
●河川審議会で、総合治水対策を一級河川へ適用するという、流域治水と言う考え方を答申した。
答申では、河川の特性に応じた流域対策を検討し、霞堤や遊水地による洪水の氾濫も考えるというように、明治以来、なるべく水を漏らさないという治水方式を大きく転換しようという提起である。

(2月・大王)

●河床掘削は、人吉地点でどの地点を、どういった形で、何年がかりで行うのか。また、その後当然埋まるが、その維持管理方法、魚族、自然態系、水量、費用についてどのよ うに考えているのか、正確な数字で言ってほしい。

(2月・永村)
●人吉市より上流に遊水地を作るという提示だが、そこに何世帯の住民がいて、し尿処理場などの公共施設がある中で、住民にとって一日も欠かせない施設がある。
それらの機能を継続的に維持しながら遊水地を建設する方向、具体的に説明してほしい。

(2月・上野)

●私たちは、川辺川ダムの代わりにやるのではない。
なおかつ遊水地をすれば、国交省がいうそんなに膨大な量もいらないし、わずか500トン程度カットできれば、超過洪水のときにも安全な川作りが出来る。一々ここに何があるからという議論より、考え方として、21世紀に見合った新しい治水をやる必要があると思う。
ダムは時代遅れである。

 

(2月・上野)

●ダムの代わりと同じ流量をカットする遊水地を言っているわけではなく、せいぜい500トン程度カットできるくらいの遊水地をつくれば、他の案と合わせれば、十分安全になる。

(2月・永村)

●遊水地の面積が1,026ha、そういうことが本当に出来るのか。



7 ダムによる洪水調節
異論者側 推進・容認側
 

(12月・塚原)

●本川上流の市房ダムだけでは洪水を止められない
・市房ダムは毎秒400トンの洪水しかカットすることは出来ない。(昭和40年7月には約5,000トン流れている)
・80年に1度の洪水が発生した場合、人吉地点で2m以上洪水被害発生。
・川辺川ダム洪水抑制効果は、下流域全域に及ぶ。

(12月・原)

●昭和40年の7.3水害、最大瞬間流量時、球磨川の人吉市での最高水位は、6.7m、洪水水位を1.58m もオーバーしていた。その後の建設省発表では5.05 mだったとしている。何故、水位が変わったのか。

(12月・塚原)

●水位計を置いている場所が違うから。

(12月・原)

●川辺川ダムには毎秒5,160トン流せる非常用水門が出来る。市房ダムとの同時放流で1万トン近い量が流れる可能性がある。そんなものを何故作るのか。

(12月・原)
●超過洪水でダムは被害を拡大させる危険がある。・ダムが満杯になると決壊をおそれて過剰放流をする。それが、ダム前提の安全度の低い堤防に押し寄せる。

(12月・神亀)
●ダムが洪水調節を行うことを前提とした安全性の低い堤防があると、このような堤防では計画以上の洪水が押し寄せると被害を増大させる
・建設省はダムが満杯になってもダムは流入量以上の放流はしないからダムは悪さをしないんだという説明をしているがこれは誤った説明。

(12月・望月)

●ダムは計画を越える水が来た場合、たまった水は流さないけれど、それ以上の水が来たら、そのまま入ってきた水を流す。ダムに貯まった水を流さないため、ダムを壊さない為に非常用洪水吐がある。

(12月・工藤)
● 川辺川ダムの計画においては、80年に一回の洪水のとき、ダムに流入するのは毎秒3,520立方メートル。そのうち毎秒3,300をダムに溜めて、毎秒200立法メートルを放流する。
このために必要な放流施設として非常用洪水吐を設置する。

(12月・原)

●川辺川ダム地点で過去最大の流量はどれだけか。

(12月・塚原)

●川辺川ダム地点での最大流量については、帰って資料を整えて返事する。

(12月・原)

●過去の最大流量は5,160トンもないだろう。過去の最大流量よりも大きいものを意図的に作って流すことになる。

(12月・工藤)

●河川法13条2項の規定に基づく河川管理施策等構造令の2条1項3号に設計洪水流量が定められており、川辺川ダムでは5,160立方メートルになる。

(12月・原)

●川辺川ダム地点の計画流入量よりはるかに大きい5,160トンをため込んで一度に出す可能性がある。

(12月・望月)

●ダムが無くても200年に1度の洪水がくれば、その水は下流に流れる。川辺川ダムの計画の中では、砂防ダムのことを考慮して堆砂量は決めている。

(12月・神亀)

●流入量はリアルタイムにはわからないので、ダム管理者はダムを守るために水位を下げようとして過剰放流してしまう。10分前の流入量から今の流入量を予測して放流するのが現状。川辺川ダムではわずか15センチの変動だけで1,000トンの過剰放流が起こりうる。
・先ほど言った急激な水位上昇と河道整地が低く押さえられるためにおこる洪水、この3つが危険。

(12月・工藤)

●川辺川ダムでは1分毎の測定値により流入量を求められる。さらに雨量水位データのオンライン化、気象衛星の観測システム等、最新の情報機器を用いるので、実用上の問題は生じない。
●いずれにしても、ダムの放流操作によって上流から流れてくる水量以上を下流に流すことはない。

(12月・原)

●市房ダムの最大可能放流量はいくらか

(12月・工藤)

●市房ダムの洪水調節実績データでは、昭和46年8月5日の洪水で1,200トン弱が最大の流入量。

 

(12月・塚原)

●昭和40年水害時、市房ダムでは862トンの流入量を3 40トン減らし、521トンまで絞ったうえで流していた。
●熊本県から提供された当時の操作記録を「球磨川水系の治水について」に掲載しているが、これを見ても災害を助長するようなことは行っていない。

(12月・高瀬)

●当局は、人吉市議会で市房ダムと川辺川ダムの統合管理、大雨が降った場合のダムの放出量の管理を科学の粋を結集して行うと言われていたが、近年に至っては不可能と言っている。川辺川ダムの洪水調節は、川辺川が球磨川本流に合流する地点の直前の本流の流量を見て、川辺川ダムの調節をする、と言い換えている

(12月・塚原)

●連携運用については、きちんと川辺川ダムと市房ダムと連携して洪水被害を軽減する効果を高めるということで、実施する。

(12月・松野)

●治水の問題についてだけでも、今までの議論で十分に納得のいく説明がされているとは到底言い難い。例えば、雨が二山以上降ったときに、本当にこの川辺川ダムは安全なのか、というこちらからの疑問に対して国土交通省の方から、絶対に大丈夫だというような明確な答もない。治水の問題に対してだけでもまだまだ不十分。

(12月・神亀)
●川辺川ダムの問題点
・川辺川ダム計画では、昭和47年、57年、平成7年の洪水に対応できずにダムが破たんしている。
ダムは1山で満杯になるので2山以上の洪水には対応できない。満杯になって水位の急激な上昇が発生。
・問題の多い鍋底調節方式を採用している。
「建設省河川砂防技術基準」によると鍋底調節方式については効率がいいが洪水波形の推定が必要であり、現状での採用はほとんどない等問題点が指摘されている。

(12月・工藤)

●昭和40年から平成13年までの37年間の洪水全てについて川辺川ダムの洪水調節容量の範囲内で安全に調節が可能であるという結論を得ている。
配付資料の「川辺川ダム事業について」でも示しているとおり、昭和47年7月、昭和57年7月、平成7年7月の流入量のピークが2山、3山あるような洪水についても調整が行われている。



8 費用対効果
異論者側 推進・容認側
(12月・南)

●ダムの費用対効果に疑問
・国土交通省は、ダムによる儲けを八代地区で1,700億、中流地区で460億、人吉地区で930億、合計の3,0 90億円とし、ダムの費用1,900億で割ると1.6倍位になるので先日の評価委員会でも妥当としている。
・八代地区は8,600トン流した場合に、約1km程度で約40cm位オーバーすることに対して、そこの河道に対して手当をすれば八代地区への被害は防止可能。八代地区の便益1,700億円を差し引くと費用対効果は1を割り込む。

(12月・二見)
●川辺川ダムの治水効果
・流域市町村の8割の人口を占める八代ではもう不要。
それを除外して計算すると費用対効果はわずか0.6に低下して事業をやる意味がなくなってしまう。
●ダム中止の場合、総事業費4,100億円のうち、後2, 100億円程度あるので、この残費用の一部をぜひ五木村や相良村の今後の振興策に回して欲しい。

(2月・木本、つる)
●最大の治水効果を見込んでいた八代地区でダム不要となった場合、川辺川ダム事業の費用対効果は0.73まで落ち込むが、このまま事業継続する根拠説明せよ。

(2月・塚原)

●流域全体の治水効果を計算して費用対効果1.55で事業が成立する。



9 その他
異論者側 推進・容認側
(12月・南)

●地震によりダムが決壊した場合、洪水波がおよそ時速90km、約14分で下流の人吉まで到達するため人吉では避難体制をとることが不可能。

 

(12月・南)

●洪水の実質的不等流計算の結果に至る資料、これだけの便益があると計算した根拠、ダム事業そのものの根拠となっている資料等を公開すべき。

(12月・望月)

●これまでもデータは出しており、人吉地区の横断図も配布資料に示している。

(12月・工藤)
●データの提供については、お話があれば提供する。

(12月・工藤)
●データについては、必要に応じてこれまでも出してきている。人吉地区については、粗度係数、断面のデータ等も県政記者クラブへ提供。本日の説明資料『川辺川ダム事業について』にも横断図を記載。

(12月・高瀬)

●昭和38年に46人、昭和40年に災害により6人の死亡、昭和47年には2人の死亡確認と死亡者数を強調しているが、その根拠に大きな疑念。

●昭和38年から57年にかけて、災害による死亡者数は、国土交通省発表81人、県災害史で54名、熊日新聞で48人となっている。死因の多くは、がけ崩れ、土砂崩れなどによるものであり、川辺川水系における洪水による死亡者は2人。

(12月・望月)

●行方不明の内訳ということで、熊本県災異誌、熊本県消防防災年報を基にしてできる限り調べて記載している。

(2月・つる)

●死者の61人は、川辺川ダムができたら守れたか。

(2月・塚原)

●自然災害がどう出てくるかを事前に予想して何人とは回答不能。過去の災害データは「球磨川水系の治水について」という資料10ページ、11ページ「近年の既往洪水一覧表」により紹介。

(12月・原)

●川辺川ダム計画地点より上流の砂防ダムはいくつあり、いくつまで増やす計画か。

(12月・原)
●砂防ダムは漁協の同意は必要か。漁協の同意を得て作っているか。

(12月・熊本)
●1億円以上の砂防ダムについては理事会、1億円未満は各地元の部会に諮られている。砂防ダムが漁業に被害を与えるので、きちんと漁民の同意をとっていることを確認。

(12月・望月、川崎)

●昭和40年水害を契機として今現在約90基整備され、全体計画として約230基を整備する予定。

(12月・望月)
●漁業権について了解はとっていない。

(12月・塚原)
●砂防ダムの工事により濁水なんかが出る可能性がある場合は、施工業者、工事をする者が漁協、この場合球磨川漁協の方に行って、了解をきちんと得て工事を行っている。

(2月・重松)

●市房ダム建設前の洪水は自然災害、ダム建設以後の洪水は自然災害プラスの水害で、人災と言う。昭和40年7月3日の水害は市房ダムが原因。

(12月・西村)
●市房ダムの過大放流について科学的な検証が必要ではないか。

(2月・小松)

●客観性検討委員会で、今までのデータを精査して、昭和40年の急速な増水は、市房ダムが原因ではないという結論を得ている。絶対に間違いのないことで、市房ダムからの放流だけでは、急激な水位の上昇は起こりえない。ボリューム的にも不可能である。

(2月・早野)

●企業局は、荒瀬ダムの計画洪水量を5,800トンから6,550トンに訂正した。6,550トンと5,800トンで造るダムの規模というのは同じものか。

(2月・中山)

●国交省とも相談した結果、フリーフロー状態の放流量の計算式に不都合があり、約1割間違いがあったことから、国交省や専門家の意見を踏まえて、平成12年4月1日から5,800トンから6,550トンに変更。