子守唄の里・五木を育む清流川辺川を守る県民の会
ニュースレター 第12号 平成11年(1999年)11月15日発行


今年の夏は雨が多く、川辺川も濁りがちでしたが、秋になり、水量は少な目ですが水はきれいに澄んでいます。川辺川流域の木々も次第に色づき始めました。紅葉狩りに出かけませんか?

今回のニュースレターは会員のみなさんによる報告が山盛りです。いろんな方にイベントに参加し、活動をお手伝い頂き、そして原稿を書いて頂けるようになりました。川辺川を守ろうとする活動は着実に広がっています。


●川辺川をめぐる動き(1999年8月〜11月)※印がついたものは会員による報告記事があります。

 8月

99/08/11
球磨川漁協、八代市部会の総代から出されていた「理事3人の改選を求める臨時総代会の開催請求」を取り下げ。
99/08/11
五木村ヤマメ養殖施設落成式。
99/08/13
九地建建設課長会見、「想定流水量は適当で、ダム建設事業は計画通り進める」と述べる。
99/08/13
建設省、農水省、川辺川流域の森林の保水力の再評価を行う方針であることが明らかに。
99/08/21
川辺川ダム問題の解決を考える研究者の会、「五木問題勉強会」を人吉市で開く。
99/08/24
五木村臨時議会、川辺川ダム建設に伴う移転先の村営住宅建設費などの一般会計予算など審議。
99/08/26
建設省、来年度「川辺川ダム建設費予算」に、今年度当初と同額の151億円を概算要求することを決めた。五木ダム(五木村)にも同額の10億円。
99/08/27
農水省、来年度「国営川辺川土地改良事業」で13億円概算要求すると発表。
99/08/27
川辺川総合土地改良事業組合、定例議会に先立ち「現地研修会」を行う。
99/08/28~29
「諫早干潟緊急救済東京事務所」による「九州干潟エコツアー」、球磨川・川辺川を見学。
99/08/28~29※
第三回清流・川辺川現地調査。全国から300人参加。
99/08/31
福島譲二熊本県知事、定例記者会見にて、川辺川ダム推進を強調。


 9月

*99/09/02~03
「川辺川利水訴訟」原告本人尋問、熊本地裁人吉支部にて47人尋問が「同意は無効」と主張。国側は事業推進員が同意署名を代筆した事例があることを認める。
99/09/02
球磨川漁協、定例理事会で「ダム対策委」を、理事会の諮問機関と位置づけることをに。
99/09/05※
「川辺川・球磨川を守る漁民有志の会」発足。
99/09/07
定例人吉市議会一般質問、福永市長「早期に本体着工に入れるように支援していきたい」。
99/09/14~17
五木村議会一般質問、清水バイパスで「頭地地区より上流からの取水には断固反対」と西村村長が見解。
99/09/25※
「清流球磨川・川辺川を守る全国集会 −漁民とともに日本一の尺アユを守ろう−」人吉市で開催。170人参加。
99/09/26※
「水源開発問題全国連絡会」(加入47団体)総会、人吉市で開催。
99/09/28
建設省、「人吉市町内会長嘱託員連合会理事会」に対し事業説明会。


 10月

99/10/02
クマタカを守る会、「自然の読み取りと保全・サンショウウオの視点から」講演会。
99/10/03※
県民の会、「環境アセス実施を求める請願署名」の街頭署名。
99/10/04
球磨川漁協、「川辺川ダム対策委員会」委員12人を承認。
99/10/05
利水事業対象地域(人吉市下原田地区)で有志による「事業参加辞退の署名集め」。
*99/10/07
五木村、下谷代替地で「下谷村営住宅」の起工式。
99/10/06※
人吉市で環境巡視員中間報告会。
99/10/08
球磨川漁協、「川辺川ダム対策委員会」委員長に堀川金泰氏選ばれる。
99/10/13
球磨川漁協臨時理事会、水質汚濁対策について「ダム対策委員会」に諮問することを決める。
99/10/18
五木村水没者二団体、村議のシンポ参加をめぐり、五木議長あてに抗議文。
99/10/19
五木村議会ダム対策特別委員会、「優遇措置」対象外水没者に助成を検討。
99/10/23
五木村水没者二団体、太陽光発電導入の検討のため勉強会。
99/10/23※
東京の会、「どっこい、川は生きている」開催。
99/10/24※
福岡の会、びおふぇすたへ出店。
99/10/26
五木村水没者二団体、生活再建策を五木村に陳情。


11月

99/11/06※
日本自然保護協会他、九折瀬洞窟調査。
99/11/07※
県民の会、川辺川地質調査。
99/11/12※
熊本地裁にて川辺川利水訴訟証人尋問。


●8/28 「第三回清流・川辺川現地調査」への参加報告         二見 孝一

 川辺川利水訴訟原告団や他の市民グループとの共催で、今年も「第三回清流・川辺川現地調査」が8月28・29日に人吉にて開催されました。28日の現地調査会には、東京や県外からの数十人を含む約360人もの方が参加し、9台のバスが満席となる大盛況となりました。
 六角水路では、とうとうと流れる農業用水の前で、農家の方が水は現行の施設でも充分に供給されており、補修を行いながら大事に使っていきたいと話していました。また、次の見学地の高原(たかんばる)台地では清涼な気候を利用した大規模な茶畑が広がっており、送風機による防霜対策などで、高品位のお茶が栽培できているとのこと。利水事業で引かれた水を使い、スプリンクラーなどの新規設備で霜を防がなくても、今でも高い品質の作物が栽培できているし、なにより新規投資の経費負担が経営を圧迫するので、メリットがないことを説明の中で農家の方は強調していました。
 道沿いには「農林水産大臣賞受賞!」の看板が立っており、その品質が伺えます。五木村の頭地の代替地では、西村村長が数百人の見学者を前に、「苦渋のダム建設を受け入れて、ダムとの共存に踏み出した五木村の実状をご理解いただきたい。昔の村あげてのダム反対闘争・裁判時に、これほど沢山の皆さんの支援を受けていたなら、どれほど心強かったことだろうか」との旨の発言をし、一同聞き入りました。また地元のおばあさんが歌う「正調・五木の子守唄」を聞くことが出来ましたが、哀愁の漂う歌声に涙を浮かべて聞く人もいるほど感動的でした。そして、ダム建設予定地(ダムサイト)では、深い渓谷に建設予定のダム本体の巨大さを実感することができ、皆さん驚きの表情でした。
 最後に有名な球磨川と川辺川の合流点へと向ったのですが、境目がはっきりしておらず、「今日の球磨川は奇麗だね」との声も聞かれました。後日聞いた話では、当日は市房ダムの放流を行わないように通知が出されていたという噂も聞きました。本当だとすれば、沢山の人たちに市房ダムでの濁り水を見られることに抵抗を感じたのでしょうか?なお、県民の会では今後の活動の一環として、川辺川の現地見学バスツアーの開催を予定しています。具体的な日程やコース等については、詳細が決まり次第、皆さんに連絡いたします。まだ現地を見た事のない方などにはお勧めです。多数の参加をお待ちしております。
 その日の夜は、お約束の川辺川河原(柳瀬の権現河原)での大交流会で大いに盛り上がりました。用意した天然鮎は大人気、バーベキューにおいしいお米、そして球磨焼酎と共に、夜遅くまで宴会は続き、夜はふけて・・・・・
 ここでちょっと余談ですが、この時いただいたおにぎりが絶品でした。とにかくおいしかった。一緒に参加した妻と、「水が良いとお米が違うね」と話した事でした。おそらく利水裁判に参加されている農家の方が作られたお米だと思いますが、あんなご飯を毎日食べている球磨地方の方が羨ましい!
*
 明けて翌29日は、人吉市のJAくま藍田支所において、シンポジウムを開催、ここでも約150人が参加しました。パネリストは吉野川第十堰(せき)住民投票の会代表の姫野雅義氏(徳島市)、諫早湾干拓に反対する日本湿地ネットワーク代表の山下弘文氏(長崎県諫早市)、福岡の和白干潟を守る博多湾市民の会事務局の松本悟氏(福岡市)、川辺川利水訴訟原告団副団長の古川十市氏(球磨郡相良村)を迎え、利水訴訟弁護団の松野信夫弁護士をコーディネーターに熱気ある討論が行われました。

 まず始めに、利水訴訟弁護団長の板井優弁護士が「主人公は川辺川の流域住民たち」と題した基調報告を行い、大型公共事業に固執する行政の在り方に疑問を投げかけると共に、それぞれの地域や団体が連帯して活動を広めて行くことの大切さを訴えました。 パネリストからは、それぞれの現在の活動の概要が報告されましたが、紙面の関係上詳細は省略させて頂きます。ここでは、皆さんの発言の中で個人的に印象が強かったものを幾つか紹介します。

姫野氏:吉野川の住民投票では、運動を一般の市民の方々に広く認知してもらうために、従来の市民グループのメンバーは黒子に徹することとし、市民の中に理解者・協力者を求めた事が成功した。
山下氏:国はメンツがあるので自分自身から中止は言い出しにくい。地元側から事業中止を強く求めていくことが必要ではないか。また、事業中止と行かないまでも、永久休止に追い込めれば事実上中止と同じ。
松本氏:見通しの甘い事業に巨額の税金を投入する不条理に、市民はもっと敏感になるべき。おかしいと分かっている人は多くても、それがまとまった運動となる仕組みを作るのに苦悩している。
松野氏:反対運動を行うに際しては、『苦渋の選択』でダム建設を受け入れた五木村民の心情に配慮し、生活再建策を支援することが重要である。
古川氏:ごみ処理場の問題にも取り組んできたが、始めに事業ありきというスタンスで進められていく行政の在り方が問題。住民のニーズを取込んだ事業計画が肝要ではないか。

 また、シンポでは大型開発事業の見直しに取り組む全国の住民運動の連帯が、更なる運動強化に有益であることを確認し、住民運動の連携によって、公共事業見直しの機運を高めていく事で一致しました。

 最後に、ダム本体着工のカギを握る球磨川漁協に対し、市民側からの支援を表明し、漁協として「建設反対」の方針を堅持するよう求めるアピールを採択しシンポジウムは終了しました。利水裁判も年度内で結審し、来年には判決が出ると思われます。今後も注意して見守りましょう。県民の会としても、他の市民団体との連携強化を図りながら、ダム建設反対の世論形成の一助となるように努めて行かなければならないことを再確認した一日でした。


●球磨川・川辺川を守る全国集会と水源開発問題全国連絡会(水源連)総会報告    西田 陽子

◆9/25 球磨川・川辺川を守る全国集会

 各地に大きな災害の爪痕を残した台風18号が熊本を直撃した直後の9月25日、道路が寸断され、公共交通機関の利用もままならない中で「清流球磨川・川辺川を守る全国集会〜漁民とともに日本一の尺アユを守ろう!」が開かれ、全国から約170名が会場であるカルチャーパレス(人吉市)に集まりました。このシンポジウムは、タイトルの通り「ダム絶対反対」を掲げ建設省に一歩も譲らない球磨川の漁民の方々を応援し、味・大きさ共に日本一の尺アユを守るためにいろんな団体が協力して開催したものです。
 集会では、実行委員長の鶴上寛治氏による挨拶の後で、球磨川漁協組合長の高澤欣一氏が、台風の影響で自宅に電気も水道も来ていない中を駆けつけ、現在の球磨川漁協の状況も併せ「ダムは漁協にとって何のメリットもない。それがダム絶対反対の所以だ」と環境保全の必要性を説き、「漁協独自で今後の問題に取り組んでいく」と発言しました。
 川辺川ダム問題の現状説明の後で、水源開発問題全国連絡会(水源連)の嶋津暉之氏が「川辺川ダム計画の科学的検討」ということで治水面で川辺川ダム計画を検討。川辺川ダムには特殊な「なべ底調節方式」が用いられ、ピークが二山・三山と来る場合にはダムでは対応不可能なこと。想定以上の雨量でダムの容量を超えた場合、決壊を避けるために洪水調節をやめると、放流量が急激に増えて下流で急激な水位上昇が起きる点などを挙げて、ダムに頼る治水計画の危険性を解説。加えて、建設省による基本高水流量の再検討。森林の保水力向上の根拠を示すと共に、河床掘削と遊水池の併用による代替案の方が有効であることを強調。さらにS40年水害時の市房ダム操作法の検証を行いました。
 続いて全国からこの日のために駆けつけてくれた仲間の紹介と、代表して「ストップ・ザ・苫田ダムの会」代表で元代議士の矢山有作氏と、市民運動出身で国立市長になった上原公子さんから挨拶と励ましの言葉があり、会場は活気づきました。これを受けて球磨川の漁民を代表して吉村勝徳さんが「川が死ねば全て死ぬ。なんとしても川を守る」と発言し、市民にあたたかい支援を求めました。
 漁業権問題に詳しい明治学院大学の熊本一規教授は「漁業権で球磨川水系を守る」と題して講演。ダムを造る側の建設省よりも、川で漁を営んでいる漁民の権利の方がはるかに強いことを重ねて強調。補償契約は漁協と結ぶわけではなく、漁民一人一人の同意が必要なので、同意書や委任状にサインしないと建設省は絶対にダムを造れないとアドバイス。また、漁業権の強制収容は建設省にはかえって不利で、あり得ないことをわかりやすく説明しました。
 パネルディスカッションでは、三室勇氏(球磨川漁協理事・前組合長)が、ダムに反対する理由として、球磨川に3つのダムができる前は5000万匹のアユが自然遡上していたのに、ダムができてからは300万匹以下になった例を挙げ、命がけで行政と闘うことを表明。八代海を隔てて球磨川の対岸にあたる姫戸町の漁師・浜崎孝広氏の代理として登壇した「天草の自然を護る会」の吉崎和美氏は八代海が如何に球磨川の恩恵にあずかっているかを実例を挙げて紹介。「球磨川は実質的に川辺川が支えている。川辺川が死んだら八代海も死ぬ。川辺川が生き抜き、球磨川もいい川になり、昔の豊かな八代海を取り戻したい」と発言。
 「細川内ダム絶対反対」の木頭村から参加した高石康夫氏(木頭村議会議長・前木頭村漁協組合長)は「漁協が川を守らなくてどうする」と、木頭村の事例を挙げ、建設省の話など聞く必要がないことを重ねて強調しました。熊本教授は委任状に署名・捺印さえしなければ、建設省との話し合いは関係ないと改めて漁業権の強大さを強調。河川沿岸の住民は決して水害を恐れているわけではなく、既に伝統的に治水の方式が流域にあり、かえって水害を楽しんでいたことを指摘し、今後はそういった方法を治水の基盤に据えるべきだと発言。最後に三室氏が「本日の集会で元気づけられた。今後も絶対反対を貫きたい。支援をお願いしたい」と述べました。集会宣言で「ダム本体工事の中止と事業の見直しを住民参加の下、建設省などの関係諸機関に要求する」という決議が採択され、幕を閉じました。
 この全国集会で改めてダムに頼る治水対策の危険性や漁業権の重要性が明らかになり、今後も球磨川漁民の支援の必要性を実感しました。
 また、当日は台風の影響による交通渋滞や道路の寸断などで会場にたどり着けなかったという声も多く聞かれました。中には十数時間かけて電車でやって来た方や、集会に間に合わなかった方など、本当に条件の悪い中でのみなさんのご参加とご協力に感謝致します。ありがとうございました。


◆9/26 水源開発問題全国連絡会(水源連)総会

 9月25日の現地見学会と全国集会に引き続き、26日には人吉市・商工会館にて第6回水源連総会が開かれ、全国から約70名余りが参加しました。総会では、大型公共事業の見直し機関やダムの財源負担問題、ダム中止後の生活再建を支援する法整備、共有地運動と強制収用問題など多岐にわたる議論が交わされました。水源連の総会は毎年、様々な意見が出され、時間が足りないのが恒例となっていますが、そこは参加者がわきまえ、的を絞った「各地からの活動報告」のお陰で無事、時間内に終了することができました。ただ、せっかく全国から多くの方々がおいでになっていたのに、十分にお話を聞けなかったのが残念でもありました。

【水源連】について
 水源連は、全国各地でダム建設などの水源開発事業に反対して活動している仲間のネットワーク組織です。会報の「水源連だより」では全国のダム問題の現状について最新の情報を得ることができます。最近では川辺川ダムの治水の代替案検討や様々な点で協力・アドバイスをいただいています。「県民の会」も水源連に団体加盟していますが、個人会員も大募集中です。
水源開発問題全国連絡会〒102-0093
東京都千代田区平河町1-7-1W201
電話:03-5211-5429FAX:03-5211-5538
郵便振替口座:00170-4-766559(年会費:個人=2,000円 団体=5,000円)
http://member.nifty.ne.jp/aqua/suigen.htm


●10/3 環境アセス街頭署名活動に参加して              徳永 智久

 去る10月3日、熊本市の下通りアーケード街で、環境アセスメント調査の実施を求める署名の呼びかけを行いました。当日私たち集まった10名ほどの会員は、八代の人達が用意した絵入りの素晴らしい川辺川流域自然マップをかかげて、街行く人達に署名を呼びかけました。制服姿の学生さんから年配の方まで幅広く約3時間強ぐらいの間で410人もの方の署名を頂くことが出来ました。足を止めて下さる方達は、やはり日頃からダム建設に疑問を抱いている方が多く、好意的な暖かい言葉を多数もらうことが出来たりして心強かったです。そして又、若い学生の方が多数立ち止まって関心を寄せてくれたことは、この運動の未来に陽が射したような気がして、嬉しいことでありました。しかし若い人の声の中に川辺川って何処にあるんですかと聞かれることが多かったことも事実です。
 署名運動の広がりは、個人から個人への、メディアというフィルターを介したのとは違う生の声による直接的な結びつきの広がりですよね。有機的な私から有機的なあなたへと直に空間を響き渡る言葉は、相対的な物であり、だからこそリアリティーを増して心の中に入り込んで行きます。
 だけど、反対運動では、ともかく否定するというエネルギーにおされ、暗く沈みがちです。ワクワクするようなエネルギーで楽しむ事が出来ないと車輪は回り続ける事は出来ません。
 ダムがない未来の川の流れの方が、僕らはワクワクするんですから。自分が貰って嬉しい事を人にしてあげられる事、分かち合える事は楽しい事ですよね。私はこの署名活動の中で、「川辺川は日本ではもう稀なダムがない川なんだよ。だから水はとっても澄んで空の色を写してそれがすごくきれいで、魚もうようよ、鮎なんて大きいんだぜ。いろんな生き物にはっと会えるし、とにかく最高の場なんだ。是非遊びに行ってごらんよ。そこで会えたら最高だね」、そんなメッセージを一緒に伝えて行きたい。署名運動の広がりの中で一緒にこの川の楽しさを伝えて行く事が出来ればと思います。川辺川の恵みは皆の物。分かち合いましょう!そして一人でも多くのまだ川辺川を知らない人達があのありのままに流れていく川のほとりに立つ事が出来れば、きっとダムの是非について当たり前の事が見えてくるはずだと、僕は肯定的に思っていますし、信じています。心のダムのNOを。そして楽しみましょう。
Have a fun.


●10/6 第7回川辺川ダム環境巡視員中間報告会を傍聴して      村上 恵司

 建設省川辺川工事事務所では、ダム工事等の環境保全状況の巡視及び周辺の動植物の観察等を行うためとして「環境巡視員」を配置していますが、10月6日、その巡視員2名による活動報告会が人吉市において開かれたので傍聴してきました。
 開始から少し遅れて会場に入ると、壇上には工事事務所の金尾所長以下3名。そして客席には工事関係業者の動員と思われる作業服やネクタイ姿の男性ばかり約 100名。皆「お付き合いで来た」と言わんばかりに後ろの方で固まっており、前はガラガラ。発表者にとってはやりにくい雰囲気だろうなと気の毒に思いつつ、まず山田裕茂氏の報告を途中から
聞くことにしました。

 配布資料によると、山田氏は土木工事施工管理の経験豊富とのこと。しかし内容は「工事現場の回りには防音壁を張り巡らせてあり、周囲の環境に対する関係者の認識の高さが評価される」などという、これが専門家の見識かと疑うようなレベルのものもありました。
 続いて動植物の保全の観点から、乙益正隆氏が報告。話の中では、新しく立てた橋桁の下に設けられているという、小動物用の水場のことなど「今度現地で実物を見てみようか」と、ある意味では興味をそそられるものもありましたが、会場に持ち込まれた、現地周辺で採取したというおびただしい数の虫と植物の標本(植物だけで 2,000種以上!)を示し「標本から遺伝子を取り出すことが出来れば、種のいのちを殺したことにはならない」と言い放つ一幕も。
 コンクリートでこしらえた水場に来た小動物の姿をリモコン撮影装置で捉えた写真もありましたが、その装置は全て建設省が購入したものらしく「今度はもっと性能のいいものを買ってもらいたい」と工事事務所に要望する場面もあり、調査自体が建設省の丸抱えで行われていることが容易に想像できました。この報告会が平日の日中に開催されたことも含め、これで建設省は「第三者による調査結果を広く市民に公表している」と本気で思っているのでしょうか。
 今回の報告を聞いて、やはり川辺川は建設省の所有物で、その「大きな箱庭」にコンクリートを流し込み、山を削り手を入れて自分好みの庭に仕立て直している、そして根底には、そこで生きる動物も植物も全て人間の掌の上で管理しようとする傲慢な発想があるとしか思えませんでした。
*


●最近の福岡の会(活動報告)

子守唄の里・五木を育む清流川辺川を守る福岡の会        玉木 裕也

 みなさんこんにちわ、福岡の会の玉木です。最近の福岡でおこなわれた、ADBフォーラム福岡での福岡の会の発表と、天神での環境アセス署名と、びおふぇすたでのバザーの様子を報告します。

◆ADB(アジア開発銀行)フォーラム福岡(10月10日アクロス福岡)

 開発とそれにお金を出す側の責任を考えるということで、ADBがアジアの各地でおこなったダム開発と、それに対比して川辺川ダムを取り上げることとなりました。川辺川ダム事業に対する数々の疑問点のプレゼンテーション(上野総之介さん作)は非常によくできていました。内容については利水、治水、財政などおなじみの川辺川ダムに対する問題点があらためて浮き彫りになり、そのようなものに対して、巨額の国費をつぎ込むことのおろかさ加減がよくわかりました。結果としては建設省何やってんだ、大蔵省、政府もなに考えてるんだ、ADBはがんばっているなあ、てな感じになりました。もちろんADBにもさまざまな問題があるとは思いますが。はっきりとは言われませんでしたが、ADBの方は、”われわれだったら、とても川辺川ダムには融資できないよなあ、よかった、川辺川ダムに直接関係がなくて”って感じでした。川辺川ダム計画にたいするいいかげんさが、国際的にもあらわになったのでは、と思います。

◆びおふぇすた(10月24日:福岡市南区西高宮小学校グラウンド)

 びおふぇすたとはびおとーぷといって福岡のNPO、NGO共同事務所がありまして、そこが主催するお祭りです。朝早くから人吉より鮎とそれを焼くドラム缶その他機材を持ってきてくださった、吉村さん一家、東京から朝一番で睡眠不足で駆けつけてくださった吉村さん、本当に有難う御座いました。生ビールサーバと、それに詰められたえびすビール、日本一の鮎の力により福岡の人にも川辺川というのものを印象付けられたのではないかと思います。さらに各団体のアピールの時、吉村さんより本物の漁師の、本物の言葉で、本物の気持ちを語っていただき、よりいっそう印象つけられたと確信しています。
 グッズ販売と環境アセスの署名も行いました。熱心に川辺川と川辺川ダムのことを聞いてくる人などもいて、こっちがびっくりするような場面もありました。というと本当に熱心に私はがんばっていたような感じですが、目の前のつきどもつきぬ生ビール、香ばしい日本一の鮎、さらに隣にはカレーや、からあげその他のバザー、と夢のような光景にビールを飲んでは鮎を食い(注)、と実に幸せな1日を送ったのでした。

注)もちろん、お金はきちんと支払い、漁民の会、および県民の会に貢献しました。

◆天神での環境アセス(10月10日天神岩田屋前、10月23日天神コア前)

 福岡市の天神といえば、熊本で言えば下通り、いや、それ以上に九州全体から人があつまる九州一の繁華街です。そこで福岡の会は二度街頭署名を行いました。二度目のときは西日本新聞に載ったそうで、思った以上の署名も集まりましたし、広く、この事を知ってもらう、アセスの署名を集めるという二兎をなんとか追えたのではないかと思います。
 まだまだ、活動する人数もすくなく、活発な活動を行っているとは言えない福岡の会ですが、炎のような激しさはなくとも、炭火のような暖かさでがんばって行きたいと思います。


●「五木の村おこしを勝手に応援するよそもんの会」が始動

 ダム問題はさておき、「五木が大好き・五木をもっと元気にしたい」との思いを抱く埼玉県在住の安藤さんの呼びかけで「五木の村おこしを勝手に応援するよそもんの会」が始動しました。まずは「焼酎にぴったり!」と大好評の山ウニ豆腐をはじめとする五木の特産品を東京で売り込む計画などで《勝手に》五木を応援する活動を展開予定です。また、「子守唄の里・五木の村おこしを勝手に応援するよそもんの会」の名称は、五木の村おこしを勝手に応援したい人ならどなたでも自由に名乗ることができるとのことです。
(安藤さんからのコメント)
 「ダム賛成は五木村が決めたことだから、よそもんが五木村に対してとやかく言うつもりはありません。でも、村に元気がないことで本音を言い出せない状態にあるのであれば、本音が言える元気な五木村になって欲しいと思って、村おこしを勝手に応援することにしました。活動の第1弾として『なじみの飲み屋に“山ウニ豆腐”を置いてもらう運動』を展開中です。皆様のご協力をお願いいたします」

 山ウニ豆腐の注文先(有)五木屋本舗〒868−0202 熊本県球磨郡五木村乙407-2
   TEL.0120-37-7127(A.M.9:00〜P.M.7:00) FAX.0966-37-7128(24H受信)


●「東京の会」活動報告!                     高橋 ユリカ

「東京の会」では、大イベント「どっこい、川は生きている。〜日本一の川に、環境アセスがなぜ必要か」を10月23日に代々木オリンピックセンターにて開催しました。

 「東京の会」が定例会(「不定例飲み会」または、熊本県民or県民の会会員歓迎会を兼ねている?)を始めて、ほぼ1年。単独主催ができるほどにイベントを手伝ってくれる仲間が増えたことに、まず感謝であります。御協力いただきました皆様ありがとうございました。パネリストになっていただいたのは、川辺川事業に環境アセスメントを求めようということに応援してくださる世界環境影響評価学会日本支部長の東京工業大学原科幸彦教授、質問主意書で鋭い答弁を引き出しつつ、7月には2泊3日で現地視察に行ってくださった中村敦夫参議院議員、川辺川ダムの問題点を分かりやすく解説してくださる一方、代替案について建設省案の不備を廃して合理的な代替案を提案いただいた、ダム技術者の神亀好さん(予定されていた水源連の島津さんから代わりました)。そして、地元からは、今をときめく「川辺川・球磨川を守る漁民有志の会」代表の吉村勝徳さんと、五木村村議の田中雄士さんでした。
 この1年間に様々な機会に対話を重ねてきた五木村の田中雄士さんに、東京で話をしていただいたのは大きな収穫だったのではないでしょうか。田中さんが東京にいらっしゃるにあたって、水没者団体から抗議があったことなどが新聞記事にもなりましたが、かえって、地元では、これまで五木村村民が不安に思っていたことを、よくぞ発言してくれたと好評だったとのことです。これまでの五木村の苦闘の歴史と、ダム反対をするのではなく、ダムが出来たときに五木村は本当にやっていくことができるのか、ダムが出来たらどうなるのかを知りたい、と。環境アセスメントが、決して自然環境をアセスメントするだけでなく、地元にとって、公共事業が「持続可能な発展」であるかどうかをもアセスメントすることが、環境アセスメントなのだという原科教授のお話には大変に肯けるものがありました。実は、さらに一歩進んで、「総合アセス」という概念がこれからは必要なのだとのこと。そして、そのために、最も重要なのが情報公開です。情報公開なくして住民の参加も難しいわけで、ある意味では、環境アセスの実施には、そもそも大きな困難が伴うことも自明ではあります。でも、だからといって、アセスメントの実施なくダム着工まで放置しておいていいわけはありません。時のアセスメントを含めて、できるだけ、公平な環境アセスメントの実施をさらに求めていきたいと思います。
 国会が始まりましたので、皆様に御協力いただいた署名(10月23日集計で、衆・参のべで約19500名)を国会議員を通して国会に提出することを「東京の会」では、予定しています。それぞれのパネリストの方に大変充実したお話をいただいた上に、二次会では、さらに漁業権について力強いお話をいただいている明治学院大学熊本一規教授をお迎えして、原科教授、中村議員にも最後まで参加していただいて、直送鮎の塩焼き+鮎入り猪鍋+球磨焼酎大会という豪華な酒盛りで大いに楽しく盛り上がりました。もちろん、吉村さんちの鮎で、二次会でも大変にお世話になりました。イベントでも、司会者(タカハシでしたが)が繰り返し、鮎の宣伝ばかりしていたような気もしています。なにしろ、球磨川・川辺川の鮎を知っていただけば、応援してくださる方も絶対に増えるに違いないのですから!なにはともあれ、「おいしい!楽しい東京の会」が、モットーであります。これからも、熊本の皆様をお迎えしつつ、東京でもたくさんのお仲間の参加をお待ちしております。(文責:高橋ユリカ)


●11/6 九折瀬洞窟調査                      高木 英行

 11月6日に、川辺川ダムが完成すると水没する鍾乳洞「九折瀬(つづらせ)洞窟」の調査を、自然観察指導員熊本県連絡会、自然保護協会、マスコミの方々と共に九州大学探検部として参加してきました。熊本県五木村にある九折瀬洞窟は、総延長約1.2km、熊本県内では2番目に長い洞窟で、洞内にはユビナガコウモリをはじめ、固有種で絶滅危ぐ種となっているツヅラセメクラチビゴミムシや新種のイツキメナシナミハグモなどの生息が確認されています。この貴重な洞窟の存在は五木の方々にもあまり知られていませんので、まず出来るだけ多くの人に洞窟のことを知ってもらうことが今回の主目的でありました。翌日の朝日新聞や熊日の記事からその目的は達することが出来たと思います。
 「生きて出られないかもと思った、でもまた入りたい」洞窟というと球泉洞や秋芳洞を思い浮かべる方々が多いと思うのですが、泥だらけの姿で洞口から這い出てくる皆さんの感想からは洞窟のハードさが伝わってきます。しかし、身近に存在する未知の世界、まさに探検ということを実感された方も多かったのではと思います。
 このような洞窟そして生物達を、誰にも知られることのないままダムの底に沈めてしまってはいけないと思いますので、今後とも御協力をよろしくお願い致します。


●11/7 川辺川地質調査行                      二見 孝一

 さる、11月7日の五木子守唄祭りに合わせて、元熊本大学教授の松本幡郎氏を案内役に、川辺川ダム地質巡検が行われた。参加者は頭地代替地、つづらせの石灰岩地帯、ダムサイト、四浦トンネル、野の脇の各地を調査した。頭地代替地では、火山灰層からの湧水により、地盤流出が進んでいる状況が確認された。また、ダムサイト右岸の四浦トンネルでは、地圧による多数のひび割れが発生しており、右岸側の尾根全体の地滑りの可能性を強く示唆していることを確認した。クラックからは、かなりの漏水跡が確認されたが、いずれのひび割れも最近補修が行われており、現在のところ漏水は収まっているようである。
 夜は、球磨川ハウスにて開催された自然保護協会との会議に出席し、つづらせ洞窟調査の報告や各市民グループとの意見交換を行った。
 なお、問題点の内容は、川辺川研究会パンフレットVol1の「川辺川ダムの地学的問題」に詳しいのでそちらを御参照下さい。今回の調査では、松本元教授が指摘していた危険が、ほとんどの場所で自らの目で確認でき、パンフレットで警鐘を鳴らしていた内容が決してオーバーではないことを認識出来たのが収穫だったと思います。

(お知らせ欄にパンフレットの入手方法があります。ご参照下さい。)


●11/12 利水公判傍聴記                       大畑 靖夫

 11月12日に熊本地裁で川辺川利水訴訟の証人尋問があり、原告証人として梅山究原告団長が出廷しました。川辺川利水訴訟の審理も、現地検証や原告本人尋問を終え、原告と被告のそれぞれの言い分がほぼ出尽くして、いよいよ最終局面を迎えています。
 当日は傍聴希望者が大変多く、またもや抽選会がありました。この裁判は第一回から連続して傍聴券の抽選が行われるという、嬉しい記録をいまだに更新し続けています。
 今回の梅山原告団長の証人調べは、『ダムの水は要らない』と叫び続けてきた農民の声を象徴する、たいへん印象的な法廷となりました。"同意書"集めについては、騙し、脅しを使っても川辺川利水事業をごり押ししたい農水省にとって、まさに窮地に立たされた姿を再度露呈した格好となりました。
 当日の法廷では、原告弁護団の整然とした説得力ある質問に比べて、反対尋問をした被告代理人の質問は裁判の争点から外れたものばかりで、幾度と無く傍聴席から失笑がもれました。被告代理人からは最後まで、利水訴訟の争点である同意書の成否をただすような質問は出ませんでした。
 元々無理のある事業を強引に進めるためには、当然無理のある"不法な手段"によってしか"同意書"を取れなかった農水省が、原告団長というまたと無いチャンスを迎えながらも、またもや正面からの質問を避けてしまいました。これは、農水省自身が、自らの不正を認めてしまったことでもあります。
 延々4時間の長丁場をこなした梅山原告団長、お疲れ様でした。
 それにしても重箱の隅をつつくというか、揚げ足を取ることでしか、時間潰しをしなかった被告代理人の尋問に対して、淡々と答える梅山原告団長は立派でした。

 今後の裁判は、来年の2月4日と3月に口頭弁論が予定され、結審となることも予想されます。「道理は原告にあっても、世論の力で裁判官を励ますことがいよいよ重要」という板井弁護団長の言葉が印象的でした。


●漁協有志の会へのカンパ呼びかけ

 去る8月28日「川辺川・球磨川を守る漁民有志の会」が発足しました。
「我々は、先祖伝来受け継いできた川辺川球磨川水系に生存する鮎等の魚族、及びそれを育んできた地域住民の財産としての環境を守る為に、川辺川ダム建設を阻止せんと決意した。」
 という文で始まる設立趣意書には、具体的な行動目標と、同じ意志を持つ漁民・遊漁者との連帯が必須である事が謳われています。その意志は、私達、川辺川を無謀なダム事業から守りたいという市民の意志と共通の志ではないでしょうか。私達は球磨川漁協への応援メッセージとともに、有志の会を側面から支援するためのカンパを呼びかけたいと思います。どうぞ有志の会のご支援をお願い致します。
口座番号:01760-9-90480
口座名称:川辺川・球磨川を守る漁民有志の会
事務局 :人吉市鬼木町1011-2 吉村勝徳方 0966-24-4222

●漁業権冊子紹介

 冊子「ダム建設と漁民の権利」(漁業権に詳しい熊本一規教授の講演録)をお分けします。残部わずかですので、お早めにお申し込みください。尚、販売利益は「川辺川・球磨川を守る漁民有志の会」にカンパさせていただきます。
【通信販売】
下記、郵便振替にて冊子代と送料をお申し込みいただくとこちらからお送りします。
「川辺川を守る県民の会」
郵便振替:01940-8-13454
「ダム建設と漁民の権利」 一冊:300円
送料 一冊:140円  二冊:180円  三冊:210円(実費)
★通信欄に「ダム建設と漁民の権利」冊子代とお書き添えください。

●本の紹介

『ルポ・日本の川』 石川徹也著 緑風出版 \1,900+税
【内容】川辺川、奥只見、八ツ場ダム、黒部川、三面川、気田川、四万十川、首都圏の多自然型河川のダムなどによる開発現場を取材したルポと、「川はだれのものか」と題した論文により構成。
 ダム開発やコンクリート護岸で日本中の川という川が本来の豊かな流れを失い、破壊されて久しい。もう清流という名に値する川はごくわずかである。
 本書は、ジャーナリストの著者がダム開発などに揺れた全国の主な川、いまも揺れ続けている川を訪ね歩き、その惨状をルポし、川を守る大切さを訴える。
「第1章 ダム建設続く九州最後の清流 〜川辺川を歩く」収録。
会でも販売しています。料金\2,000-(税込)+送料\300をお振り込みいただければこちらからお送りします。

郵便振替:01940-8-13454
「川辺川を守る県民の会」 
通信欄に「ルポ・日本の川希望」とお書き添えください。

●「9/25球磨川・川辺川を守る全国集会」「10/23どっこい、川は生きている」ビデオ配布

 「球磨川・川辺川を守る全国集会(9/25人吉)」「どっこい、川は生きている(10/23東京シンポ)」のビデオをお分けします。
ビデオ1本=1500円(送料込み)「川辺川を守る県民の会」 郵便振替:01940-8-13454
★通信欄にご希望のビデオの種類をお書きください。

●川辺川研究会による川辺川問題パンフレット(全3部)の1部、2部が完成しました。出版費へのカンパありがとうございました。

No.1 川辺川ダムの地質学的問題   熊本大学元教授 理学博士 松本幡郎著
No.2「国営川辺川土地改良事業」は必要か?   熊本県立大学教授 中島熙八郎著

【通信販売】
 下記、郵便振替にて冊子代と送料をお申し込みいただくとこちらからお送りします。
「川辺川を守る県民の会」
郵便振替:01940-8-13454
パンフレット販売価格一冊:400円
送料 一冊:190円  二冊:280円(実費)

★通信欄に「川辺川問題パンフレットNo.1(またはNo.2)冊子代」とお書き添えください。
1部、2部の販売代金は第3部の出版費用に充てられます。


(イベント案内)

●〜「買ってはいけない」熊本講演会〜
日時:11月23日(火・休日)14:00〜16:30
場所:熊本学園大学12号館2階1221教室
出演:船瀬俊介(『買ってはいけない』著者、消費・環境問題研究家)
本多勝一(ジャーナリスト、週刊金曜日編集委員)
参加費:500円
主催:『週刊金曜日』熊本読者会/『週刊金曜日』
問合せ:TEL/FAX:096-248-3565古沢
    E-MAIL:tsuchi_t@d1.dion.ne.jp土森

●紫外線セミナーのご案内  −太陽と賢くつきあうために−
日時11月23日(勤労感謝の日)
開場12:30分 開演13:00〜17:00
会場熊本学園大学12号館2階1222教室
参加費前売り1.000円 当日1.300円
高校・大学生700円 中学生以下は無料
セミナー内容
(1)健康と紫外線のはなし−子供の頃の日焼けが皮膚の老化を速める−
*講師:市橋正光氏(神戸大学医学部皮膚科学教授)
(2)太陽と賢くつきあうために
*講師:柴田英俊氏(紫外線教育研究所)
主催:環境ネットワークくまもと/太陽と賢くつきあおう会
連絡先:096-360-0539稲津

●シンポジウム
「クマタカの視点から見たダム建設」
 − 開発で消滅している野生生物 −
日時:12月11日(土) 19:00〜21:00
            (受付 18:30〜)
入場料:500円
場所:人吉カルチャーパレス 第二会議室
パネラー:横山隆一:日本自然保護協会総務部長(元保護部長)
飯田知彦:広島クマタカ生態研究会代表
菊屋奈良義:大分野生生物研究センター理事
主催:クマタカシンポジウム実行委員会
問い合わせ:0966-23-4530(東)
 
●手渡す会くま川ハウス・オープニングイベント

 大橋の掛け替えにより、「くま川ハウス」が、九日町・札の辻に移転・リニューアルオープンしました。オープニングイベントを、下記のように開催いたします。
日時:11月27日(土)午後6時より
場所:くま川ハウス(人吉市九日町36-3F)
内容:
○ビデオ上映「昭和11年の球磨川下り」
(当時の映像です)
「映像に見る手渡す会・6年間のあゆみ」
○オープニングパーティー
(会費500円、差し入れ大歓迎)

●県民の会新年茶話会

日時:平成12年(2000年)1月16日(日)13:00〜(お茶だけ)15:00〜17:00(アルコール有り)
場所:熊本市国際交流会館5階和室
内容:会員相互の親睦を深めることを目的として企画しました。ご家族連れでご参加頂ける会にしたいと思っています。現在の川辺川に関する情報交換や、意見交換もありますが、四方山話で楽しい時間にできたらと思います。後半はアルコールもありで新年会に移行します。途中参加、途中退場、再入場も遠慮なく覗いてみて下さい。会費は500円〜自由。持ち込み大歓迎です。余ったら会計にカンパ致します。どうぞお気軽にご参加ください。

●県民の会主催シンポジウム(予定)

日時:平成12年(2000年)2月20日(日)14:00〜16:30(予定)
場所:熊本市民図書館ホール
(大江市民センターのとなり)
シンポジウムの詳細については現在、検討中です。改めてお知らせ致します。


●会計からのお知らせ・お願い●

 会費未納の方には振込用紙を同封しています。会費の納入をよろしくお願いします。会員312名のうち、98,99年度未納者が57名、99年度会費未納者が73名となっています。「県民の会」の活動は会員のみなさんからの会費とカンパによって支えられています。みなさまのご協力をお願いします。尚、未納年度は封筒ラベル右下に入れています。

(振り込まれた方への礼状について)

 これまでお振り込みいただいた方には礼状を発送していましたが、現在、礼状の発送を見合わせております。今後どのようにするかは検討中です。基本的に振込用紙の控えをもって領収証に替えさせていただきます。

●編集後記

 今回、使用した手書きのイラストは会員の村上美和さんにご提供頂きました。そのほか写真、原稿を提供して頂いたみなさん、ご協力ありがとうございました。ちょっと字が小さすぎて読みにくい号になったかも知れません。ご意見ご感想をお待ちしております。(K)