こうやま真理子氏(民主)からの回答
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1)川辺川ダムは中止すべき。計画から36年経った現在、農業を取り巻く状況は変化
  してきており、利水の目的は失われている。また、ダムによる治水は危険性こそ
  増しても、効果はない。環境面から考えても、コンクリートのダムではなく、森
  林を整備し守ることによる「緑のダム」が有効であり、国土交通省でさえ打ち出
  している。何故、川辺川ダムだけは造り続けるのか、大いに疑問。更に、熊本県
  の財政状況から考えても、残りの県負担100億円に、県民の同意は得られないと
  思う。

2)山・川・海の地球規模での環境破壊が深刻化する中で、国の状況変化についての
  認識は間違っている。第三者の客観的意見が反映されるような形で、環境アセス
  メントは是非実施すべきと考える。

3)これまでダム事業は、国や県が主導で事業展開してきたが、生活する住民の意向
  を丁寧に汲み取った進め方ではなかった。住民は、不十分かつ一方的な情報の中
  で翻弄され、分断され続けてきた。今、国の事業であれ「住民こそが主体である」
  という意識が各地で生まれている。議会が民意を反映していない現状は否定でき
  ず、重要な問題の場合は、住民投票を求める動きは当然である。

4)@建設が進んでも、ダム事業の中止と復元を求めていくべきであるが、五木村の
   社会資源(公共機関や医療機関等)の整備は進め、高齢の方々が安心して生活
   できるコミュニティーを創る。

  A五木村の社会資源の整備は責任をもって進める。豊かな自然を大いに活用し、
   ラフティングやトレッキングなどで観光資源で振興を図り、五木村を訪れたり、
   五木村に新たに移住してくる人の受け皿も創る。また、学校教育においては、
   環境やアウトドアという観点で、五木村での体験学習などに誘致する。

5)効果として考えられるのは、これまで地元の建設業者が道路工事で潤ったこと。
  本体工事については、地元に利益がもたらせられるとは考えられない。ダム完成
  後には、浚渫など維持管理費が半永久的に必要で、国民負担は計り知れない。
  今後考えられる環境破壊や危険性を併せて考えると、総事業費2650億円、関連事
  業を含め4100億円の投資効果は極めて低いと言える。


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